◆米国、「イラン孤立」に向け中東外交戦に拍車

ブリンケン国務長官はハマスとその背後にいるとみるイランを孤立させるための中東外交戦も活発にしている。ブリンケン長官はイスラエル・テルアビブでの記者会見で「ヨルダンに行ってアブドッラー国王に会い、パレスチナ自治政府のアッバース議長に会う」とし「その後、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）、エジプトなどを訪問し、各国指導者と会う予定」と伝えた。ハマスに比べて相対的に穏健路線を追求するパレスチナ自治政府の首脳に会うのは、ハマスをパレスチナ住民・自治政府と分離対応して孤立させる戦略と解釈される。

ブリンケン長官は「このすべての活動を通じて各国が紛争の拡大を防ぐのに力を加え、人質の即刻解放のために各国が持つテコを使うことを引き続き促していく」と述べた。ブリンケン長官の中東国家歴訪は伝統的同盟国イスラエルによるハマスへの反撃の正当性を代弁し、ハマスとイランに対する孤立・包囲外交をするための動きと解釈される。


◆ブリンケン長官「戦争法を遵守…民間人が目標になってはいけない」

ただ、ブリンケン長官は前日のバイデン大統領に続いて「国際法・戦争法の遵守」と同時に民間人保護の重要性を繰り返し強調した。ブリンケン長官は「可能な限り国際法、人道主義法、戦争法を尊重して守ることは極めて重要だ」とし「いかなる形でも民間人が軍事作戦の目標になってはいけない」とした。イスラエルの地上軍投入が迫っているとみられる中、パレスチナ・ガザ地区の住民の人道主義的な安全が確保されることを強調した発言と解釈される。

ブリンケン国務長官に続いてオースティン米国防長官もイスラエルを訪問し、作戦計画および軍事支援を議論する予定だ。国防総省の関係者はこの日の会見で、ベルギー・ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）国防相会合に出席したオースティン長官が１３日にイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会う計画だと伝えた。この関係者は「オースティン長官はイスラエルの作戦計画と目標について深く対話することを期待する」と話した。


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