◆在宅勤務が可能でこそ経済の支えに…金融業有利
在宅勤務が可能かどうかもコロナ以降の経済には大きな影響を与える。シカゴ大学のジョナサン・ディンゲル氏とブブレント・ニーマン氏が発表した論文では、スイスの場合、全体45%が在宅可能な仕事だと推定した。スイス人の多くが金融産業で働いているため可能なことだ。エコノミストは「家でノートパソコンでできる産業」と説明した。反面、観光業が盛んな南欧で在宅勤務は「贅沢」な仕事だ。
◆小さい会社が多いほど不利、封鎖長期化すれば打撃が大きい
経済を支える企業形態もカギだ。エコノミストは小規模企業の比率が大きい国の経済は「シャットダウン」が長引けばより大きな打撃を受ける可能性が高いと予想した。イタリア人の50%は10人未満の会社に勤めている。反面、英国では10人未満の会社に勤める比率が20%で、米国はこれよりはるかに比率が低かった。
米国は小規模企業そのものは少なかったが、状況は厳しいことが分かった。現金保有が多くない小企業は売上が減れば生き残りが難しい。シカゴ大学・ハーバード大学の調査によると、米国の小企業のうち25%は1カ月分の手持ち資金さえ保有していない事実が明らかになった。
◆米国・日本は財政拡大でコロナ「緊急輸血」
33カ国のうち、コロナ財政支出を積極的に増やした国はオーストラリア(GDPの10.6%)・日本(GDPの10%)・米国(GDPの6.9%)などだった。新型コロナによる経済活動中断を「準戦時状況」と見なして緊急輸血を開始した。
コロナ脆弱国はこのような「財政拡大」を安心してできる境遇ではない。奇しくも2012年欧州発金融危機で問題になったPIIGS(ポルトガル・イタリア・アイルランド・ギリシャ・スペイン)5カ国のうち3カ国がそれぞれ脆弱国1・3・5位を占めた。経済環境が悪化したため、イタリア・スペイン・ギリシャなど負債が多い南欧国家は欧州連合(EU)に1兆ユーロ(約116兆円)以上の共同債券発行を要求している。EUがコロナ状況で財政的負担を一緒に負担しようということだ。
ひとまずEU加盟国は何回か合意に失敗した末に5400億ユーロ規模のコロナ経済対策には合意した。しかし、ユーロ圏共同債券であるいわゆる「コロナ債券」の発行では依然として対立している。
◆危機以後、先進国の中でも「玉石倶焚」…コロナが分岐点なること
今回の新型コロナを基点に、世界経済はBC(Before Covid19、コロナ以前)とAC(After Covid19、コロナ以後)に分かれることになりそうだ。
エコノミストは過去50年間のGDPデータを分析した結果、先進国の成長率は活況期よりは沈滞期に克明な違いを示したと報じた。2000年代前半期に最も実績が良かった先進国と最悪の先進国のGDP成長率年平均格差は5%ポイントだった。しかし2008年~2012年リーマンショックと欧州発金融危機に伴う景気低迷期間で、GDP成長率格差は10%ポイントに広がった。危機を通じて先進国の中でも「玉石倶焚」になったという話だ。
エコノミストは「経済危機は構造的弱点をあぶり出し悪化させる」としながら「今回の危機を契機として、国別に打撃が大きい側と小さい側が明確に分かれることになるだろう」と展望した。
コロナ封鎖で経済致命打…韓国「脆弱度」OECD14位、日本より順位高い理由は(1)
在宅勤務が可能かどうかもコロナ以降の経済には大きな影響を与える。シカゴ大学のジョナサン・ディンゲル氏とブブレント・ニーマン氏が発表した論文では、スイスの場合、全体45%が在宅可能な仕事だと推定した。スイス人の多くが金融産業で働いているため可能なことだ。エコノミストは「家でノートパソコンでできる産業」と説明した。反面、観光業が盛んな南欧で在宅勤務は「贅沢」な仕事だ。
◆小さい会社が多いほど不利、封鎖長期化すれば打撃が大きい
経済を支える企業形態もカギだ。エコノミストは小規模企業の比率が大きい国の経済は「シャットダウン」が長引けばより大きな打撃を受ける可能性が高いと予想した。イタリア人の50%は10人未満の会社に勤めている。反面、英国では10人未満の会社に勤める比率が20%で、米国はこれよりはるかに比率が低かった。
米国は小規模企業そのものは少なかったが、状況は厳しいことが分かった。現金保有が多くない小企業は売上が減れば生き残りが難しい。シカゴ大学・ハーバード大学の調査によると、米国の小企業のうち25%は1カ月分の手持ち資金さえ保有していない事実が明らかになった。
◆米国・日本は財政拡大でコロナ「緊急輸血」
33カ国のうち、コロナ財政支出を積極的に増やした国はオーストラリア(GDPの10.6%)・日本(GDPの10%)・米国(GDPの6.9%)などだった。新型コロナによる経済活動中断を「準戦時状況」と見なして緊急輸血を開始した。
コロナ脆弱国はこのような「財政拡大」を安心してできる境遇ではない。奇しくも2012年欧州発金融危機で問題になったPIIGS(ポルトガル・イタリア・アイルランド・ギリシャ・スペイン)5カ国のうち3カ国がそれぞれ脆弱国1・3・5位を占めた。経済環境が悪化したため、イタリア・スペイン・ギリシャなど負債が多い南欧国家は欧州連合(EU)に1兆ユーロ(約116兆円)以上の共同債券発行を要求している。EUがコロナ状況で財政的負担を一緒に負担しようということだ。
ひとまずEU加盟国は何回か合意に失敗した末に5400億ユーロ規模のコロナ経済対策には合意した。しかし、ユーロ圏共同債券であるいわゆる「コロナ債券」の発行では依然として対立している。
◆危機以後、先進国の中でも「玉石倶焚」…コロナが分岐点なること
今回の新型コロナを基点に、世界経済はBC(Before Covid19、コロナ以前)とAC(After Covid19、コロナ以後)に分かれることになりそうだ。
エコノミストは過去50年間のGDPデータを分析した結果、先進国の成長率は活況期よりは沈滞期に克明な違いを示したと報じた。2000年代前半期に最も実績が良かった先進国と最悪の先進国のGDP成長率年平均格差は5%ポイントだった。しかし2008年~2012年リーマンショックと欧州発金融危機に伴う景気低迷期間で、GDP成長率格差は10%ポイントに広がった。危機を通じて先進国の中でも「玉石倶焚」になったという話だ。
エコノミストは「経済危機は構造的弱点をあぶり出し悪化させる」としながら「今回の危機を契機として、国別に打撃が大きい側と小さい側が明確に分かれることになるだろう」と展望した。
コロナ封鎖で経済致命打…韓国「脆弱度」OECD14位、日本より順位高い理由は(1)
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