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【取材日記】地震防災センターも観光資源化する日本

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

福岡防災センターの訪問客がマグニチュード9.0の地震シミュレーションを体験している。中央日報が揺れを表現するためにフォトショップを加えた。外国人のためのパンフレットも準備されている。(写真=福岡防災センター)

「地震を何度も経験している国なので対策も相当なものだと思って来てみた」。10日に福岡市防災センターで会った韓国人観光客の言葉だ。防災センターは地震など災難に備えて市民の安全意識を高め、避難方法を知ってもらおうと19992年に設立された。政府の補助金を受けて福岡市が運営している。

市民のための施設だが、1年間(2015年4月-2016年3月)にここを訪問した11万3000人のうち8000人は外国人だ。国籍別には韓国人(2637人)・中国人(700人)の順に多い。4月に福岡から近い熊本県で発生したマグニチュード6.5の地震で、この地域の観光客は大幅に減った。しかし「災難を体験してみよう」と考えてセンターに来る訪問客はむしろ増えた。センター関係者は「慶州(キョンジュ)地震の後、韓国人が目立って増えた」と説明した。

地震・火災・台風など災難状況を再現したシミュレーション空間で体験し、案内員が対処法を説明する形でコースが進行する。


センター側は「地域の教育施設であるため観光名所として活用する計画はない」と説明した。しかし韓国語・中国語・英語のパンフレットを準備し、教育映像に韓国語の字幕を入れるなど外国人のための配慮が見られた。

8、9日の2日間、福岡を中心に日本観光庁・日本政府観光局(JNTO)が主催した「韓日観光交流拡大シンポジウム」が開かれた。今年1年間に両国を行き来した韓日観光客数は740万人で、日本を訪問した韓国人(510万人)が韓国を訪問した日本人(230万人)より倍以上多かった。円高・地震など悪材料にもかかわらず日本を訪問する韓国人はこの数年間、増加傾向にある。一方、韓国を訪問する日本人は2012年の独島(ドクト、日本名・竹島)問題後に急減し、その後も回復ペースが遅い。

シンポジウムの両国の専門家は「外国人観光客を増やすには地方観光が活性化しなければいけない」と声を高めた。しかし両国の動きには違いがある。日本は無理な施設拡充や新しいコンテンツ開発をしない。その代わり従来の自治体の運営施設に外国人便宜施設を設置し、大きな投資なく観光客を集めている。福岡の防災センターが代表的な例だ。大阪市が運営する住宅博物館も年間訪問客52万人のうち27万人が外国人だ。

一方、韓国の自治体は毎年、新しい観光資源の開発に頭を悩ませている。手に握るコンテンツには目を向けず、特色のない祭りやショッピング施設の拡大に集中する。観光の最大の悪材料である「災難」まで「安全」に変えて新しい見どころを提供するのが「日本の日常」だった。

ホ・ジョンヨン産業部記者



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