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<ロッテ経営権紛争>辛東彬会長はM&A勝負師 「今度は父の会社を狙う」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「M&A(企業の合併・買収)専門家の辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長(60)が今度は父の会社を狙っている」。最近のロッテグループの経営権紛争を一言で要約した財界の評価だ。兄弟間の争いの一つの軸、辛東彬会長の「勝負師」気質を表す言葉だ。兄の辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)前日本ロッテ副会長(61)に続き、父の辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)総括会長(94)が2日、「辛東彬を許さない」と肉声で明らかにしたが、辛東彬会長の考えは変わらないようだ。

韓国ロッテは2004年に辛東彬会長が政策本部長として経営を始めてから10年間で、売上高が23兆ウォンから83兆ウォン(2013年)に増え、財界序列も5位に上昇した。一方、日本ロッテの売上高は5兆7000億ウォン(2013年)と、韓国の15分の1にすぎない。

創業者の辛格浩総括会長が不動産をベースにロッテを育てたとすれば、息子の辛東彬会長はその不動産を売却した資金でM&Aなどに果敢に投資し、規模を拡大してきた。


辛東彬会長は2010年から大規模なM&Aを陣頭指揮した。1兆ウォン前後の買収だけでも「GSリテール百貨店・マート」(2010年)、「マレーシアタイタン」2010年)、「ハイマート」(2012年)、「KTレンタル」(2015年)、「ザ・ニューヨーク・パレスホテル」(2015年)の5件にのぼる。日本生まれだが、1990年から韓国で勤務し、辛東主前副会長とは違って韓国語を話す。対外的に映る辛東彬会長は謙虚で穏やかな性格だ。しかし企業経営に関しては冷酷だというのが知人の共通した評価だ。

今回の兄弟間の争いで辛宣浩(シン・ソンホ、重光宣浩)日本サンサス社長、辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ福祉財団理事長、辛東仁(シン・ドンイン)ロッテジャイアンツ球団オーナー代行が辛東主前副会長側に立ったのも、親族よりも専門経営者を優待する辛東彬会長のスタイルが発端となった。財界のある関係者は「今のロッテ系列会社の社長を見ると、辛氏の姓はない。事実上の『家族構造改革』をしたということだ」とし「会社のためにこれが良いと思えば果敢に推進するのは父の辛格浩会長に似ている」と話した。

先月28日に父を日本ロッテ代表から解任したのも「会社のため」という名分があったからだという分析だ。

辛東彬会長は先月20日、父の「取り消し」指示を一蹴し、緊急社長団会議を開いた。兄の「クーデター」の兆しを感知したからだ。ロッテ関係者は「この日、辛東彬会長は会社のために兄をそのまま置くことはできないという決心を固めたようだった」と伝えた。



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