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【時視各角】中間のない国=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中産層は「経済を支える腰」と呼ばれる。人でも国でも、腰が丈夫でなければならない。それでこそ元気な気勢で暮らせる。ところで実状はどうだろうか。過去20年間余りで大韓民国の中産層は縮むばかりだった。1990年、韓国の中産層比率は75%だった。それが2013年には65%に減った。その上、この数字は統計庁が経済協力開発機構(OECD)基準で調べたもので、結構高く出てくる方だ(中産層65%という数字は事実、国民の体感とはかけ離れている。中産層は、統計で区分するよりも自ら中産層だと思う「意識」がより重要だが「私が中産層」だと考える比率は、今年6月の現代経済研究院の調査の結果、46.4%にとどまった)。

なぜだろうか。政府・政界・企業が言葉だけで「中産層を生かそう」と叫ぶだけで、実際に政策と主張はとんでもないものを出すのが常だからだ。その上、福祉談論が世の中を席巻した数年前からは「中産層の再建」の声があまり聞こえないほどだ。もっとも、いつの間にか私たちは「声が大きければ勝つ」という世の中で生きているではないか。だから街の通りや広場を掌握した「生計型」や、お金で権力を動かす「金持ち型」の大きな声に隠れてしまった中産層のうめき声が聞こえるはずがない。

最近の増税論争になっているタバコ税と自動車税を比較してみよう。タバコ税に反対する声は、多くて大きい。政界まで積極的に加勢して絶対反対を叫ぶ。いわゆる庶民の楽しみを奪い取る「生計型」増税はダメだということだ。一方、自動車税はどうなのか。タバコ税反対に添えるカクテキのような境遇だ。車を転がして暮らす中産層は買えるだけの余裕がある、という情緒が敷かれている。タバコ税反対に熱を上げるのと比べれば、逆差別といっても良いほどだ。こんな事例が1つや2つではない。


税金はどうなのか。早くから中産層がいいカモになっている。会社員の3人に1人は「生計型」という名で一銭も所得税を出さない。昨年の労働所得者1577万人中、免税者は516万人(33%)だった。それでは金持ち型はどうなのか。最高税率が38%を超えないが対象もせいぜい12万人程度だ。それだけか。国税庁と戦って勝つのも金持ち型だ。昨年、税金返還訴訟のうち50億ウォン以上の金持ち型の事案では国税庁が2回中1回負けた。一方1億ウォン未満の中産層の事案は国税庁が10のうち9勝した。有銭無税、無銭有税という言葉がわけもなく出てくるのではない。



【時視各角】中間のない国=韓国(2)

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