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日本から4800億ウォン誘致した韓国企業、工場はできたのに稼働できず

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「工事はとても順調に進んでいます。私がベトナムにいた時より速度が3倍は速いです。ところが…」。

22日に蔚山(ウルサン)石油化学団地にあるSK総合化学のパラキシレン工場建設現場。現場を指揮するチーム長オク・ヨンソク氏の言葉と表情には笑いと心配が交錯した。パラキシレンは繊維やペットボトルの材料に使われる石油化学製品だ。

オク氏の笑いは大きな問題もなく進んでいる工事進行状況から出た。現在の工程進捗率は70%だ。この速度なら来年3月には工場が完工する。彼は「ベトナムにも同じ工場を作っている。そちらが工事を先に始めたが完工はこちらが早いだろう」と話した。これとは反対に「ところが…」として表情を変えた理由は別にある。完工後にこの工場が計画通りに稼動できないかもしれないという心配を振り払うことができないためだ。


この工場は年間生産量100万トン規模で建設される。ただ、日本のJX日鉱日石エネルギーと合弁法人を設立してこそ目標を達成できるというのがSKの判断だ。JXエネルギーから原料を円滑に供給されてこそ工場が正常に回転するためだ。オク氏は「こうした懸念から抜け出すには外国人投資促進法が1日も早く改正されなければならない」と話した。

韓国政府の経済活性化対策が国会で足止めされており現場で混乱が起きている。SKがこの工場を運営するために誘致した日本の資金4800億ウォン(約465億円)は持ち株会社の系列会社に対する持ち株比率規制により妨げられている。SKの孫会社であるSK総合化学はJXエネルギーと合弁法人を設立しようとしているが、この合弁法人は「ひ孫会社を置くには孫会社(SK総合化学)が100%出資しなければならない」という規制に引っかかる。持ち株会社の無分別な系列会社拡張を防ぐための規制だが、このように投資誘致を妨げる副作用もある。このため関連法改正案が国会で通過しなければ投資計画が無効化しかねない。

GSカルテックスも同じ苦悩に陥っている。GSの系列会社であるGSカルテックスは昭和シェル石油、太陽石油から5000億ウォンの投資を受け1兆ウォン規模の化学工場を麗水(ヨス)に建設する計画だが同じ規制に縛られている。GSカルテックス関係者は、「法が改正されなければ日本の資金が中国に離脱しかねない」と懸念する。

経済再生を目的に推進したが国会で足止めされている法案は102件に達する。このうち政府が緊急な通過が必要と指定した法案は15件だ。この法案と関連する投資金額だけでも27兆5000億ウォンだ。政府はまた、サービス業活性化を通じた雇用拡大を目標にしているが、これもやはり規制で足止めされ進められずにいる。代表的な例が7月に海洋水産部が発表したクルーズ産業活性化対策だ。船上カジノ規制緩和などを盛り込んだ関連法案は国会常任委員会も通過できずにいる。発表当時に提示した「2020年に200万人のクルーズ観光客誘致と3万人以上の雇用創出」というビジョンは検証作業すらまともに行われずにいる。

高麗(コリョ)大学経済学科のオ・ジョングン教授は、「来年の予算案とともに政府の経済活性化法案が通過されなければ成長率は1%台まで下落しかねない。その結果税収が少なくなれば庶民・中産層が苦痛を受けることになるが、政界が政争にしがみついているのは問題だ」と批判している。



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