賭博犯罪が低年齢層にまで広がっている。警察庁は３日、青少年賭博問題に対応するため５月から青少年賭博の根絶に入ると明らかにした。

警察庁によると、昨年刑事立件された賭博容疑の少年犯（１４歳以上１９歳未満）は１７１人と、前年（７４人）比で２．３倍に増えた。このうち男子青少年が９２．４％だった。

高校生（６４人）が中学生（３２人）より多かったが、平均年齢は１６．１歳と、過去５年間低下傾向がみられる。


種類別にはゲーム１回あたり１０秒ほどで終わる特性を持つバカラ・スポーツＴＯＴＯなどサイバー賭博が８４．８％で最も多かった。賭博場所はネットカフェで摘発された事件（５６．７％）が最も多い。犯罪手段も個人のコンピューターやスマートフォンの使用が大部分だった。

警察庁の関係者は「スマートフォンを利用した青少年賭博犯罪は今後も急激に広がるおそれがある」と懸念を表した。

特に最近は単純な賭博犯行にとどまらず、賭博資金を得るための青少年間の恐喝など学校暴力問題に広がったり、インターネット詐欺・代理入金など２次派生犯罪に拡大する傾向が強まり、より一層強力な対応が必要な時だと伝えた。

代理入金は７日以内の短期間１０万ウォン（約１万１０００円）未満の少額を２０％を超える高金利で貸す手法だ。警察は新種類型発生警報（青少年の犯罪被害が予想される場合、青少年と保護者を対象に危険性を知らせる活動）「第７号代理入金警報」を発令した。

以前に発令された１－６号は▼カカオトークアカウント乗っ取り▼Ｔｉｋ　Ｔｏｋ加入強要▼プリペイドカード加入強要▼キックボードシャトル▼試飲行事を装った麻薬飲料▼第６号凶悪犯罪発生予告文掲示。

警察庁は昨年、賭博容疑で立件された少年犯に対する分析の結果に基づき「２４年度青少年賭博予防および再犯防止計画」を樹立した。これを通して強力な取り締まりをする予定だ。予防教育資料も制作して配布する。

また青少年賭博犯罪の根絶に対する全国民的な関心と参加を引き出すために制作したショートフォーム動画を教育当局と協力して通知（ｅ）アプリで学校８０００余校、保護者・生徒対象６００万人に公開し、警察庁「ヌリ疎通網」を通じて積極的な広報をする。

軽微な少年犯に対しては迅速な教育と社会復帰を支援するさまざまな政策も共に進める。

年齢別・罪種別特性に合わせて制作した「中毒性犯罪少年犯対象善導プログラム」を「青少年相談福祉センター」などと協業して地域別に試験運営する。韓国賭博問題予防治癒院と全国的な協業体系を構築し、ソウル・釜山（プサン）・慶北（キョンブク）地域だけで施行されてきた少年犯対象の「賭博予防専門講師出張教育」を全国に拡大する。

軽微な賭博、初犯の少年犯は罪質・金額などを総合的に判断して訓戒・即審・立件などを決める「善導審査委員会」に積極的に連係する。必要な場合、生活・相談・医療・法律支援を施行する。

賭博犯罪は一般的に中断後３カ月が経過した時点に再犯の可能性が高く「９０日病」と呼ばれる。再犯の危険性が高い少年犯を調査する場合には犯罪心理士が参加して犯罪環境、非行要因、再犯危険性などを総合的に分析・判断する「専門家参加制」を通じて各個人に適切な指導をする方針だ。

再発防止のために学校担当警察官は賭博少年犯を「危機青少年」に指定し、検挙後３カ月間は毎週面談を行う。面談終了後の１カ月後に再評価をし、面談を延長するかどうかを決めるなど、少年犯に対する事後管理も強化する計画だ。

尹熙根（ユン・ヒグン）警察庁長官は「スマートフォンで急速に拡大するオンライン違法賭博は青少年の未来をより一層危険にするので頭を悩ませている」とし「さらに強化した警察善導制度を積極的に活用し、少年犯の再犯防止と予防のために努力していく」と述べた。