「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年7月、ドイツ・ベルリンで『南北の貴重な合意が政権交代のたびごとに揺れたり破られるようなことがあってはいけない』と述べたことがある。北朝鮮との約束は守りながら日本との約束は破ってもいいと考えているなら、あきらかに矛盾した姿勢だ」
今月24日、東京で向かい合ったジャーナリストは同日付けの東京新聞の社説を差し出した。東京新聞は日本屈指の進歩紙だ。韓国と良好な関係で進んでいこうという論調を維持してきた。そのような新聞が和解・癒やし財団の解散に批判的な社説を書いた。韓国政府が約束を守らないことに懸念をにじませた。
訪問する国々に「北朝鮮の制裁を解除してほしい」とし「保護者式」外交を繰り広げる文大統領の北朝鮮重視態度と比較しながらだ。社説を見せてくれたジャーナリストは「強制徴用賠償判決と財団解散が重なって『韓国が理解できない』という反応が拡大していて心配」と語った。
同日午後、東京の有名大学の韓国人教授に会った。北朝鮮専門家だ。彼は「今学期、北朝鮮講義受講者が増えた。いくつかの大学では関連講座が新設された」と話した。「急変する国際情勢の中で、北朝鮮が日本にとって重要な地域になるだろうという雰囲気が広がっている。日朝は直接交渉を希望していて、実際に進行中だとされている」という説明を添えながらだ。
晩秋、東京で思いがけず出会った韓国は寂しいものだった。韓日関係の冷え込みはいつも以上に厳しかった。これに加えて韓国政府がオールインしているといってもよい北朝鮮に対する日本の動きも機敏になっている。今まで日本の北朝鮮接触は、韓日基本条約第3条「大韓民国が朝鮮半島の唯一の合法政府」に基準を置いていた。そのため南北が和解ムードの時、日朝は交渉をした。
今は韓国政府が北朝鮮を保証する時期ではないか。日本は顔色を伺うべきものがない。その上、日朝は独自展開が可能な「拉致」というテーマがある。人権問題でもある拉致をめぐり日朝が対話を始めれば韓国の出る幕はない。日本が米国と手を握って北朝鮮人権を問題にして北朝鮮の圧迫を最大化することもできる。
問題は韓国政府がこれを傍観しているということだ。津田塾大学の朴正鎮(パク・ジョンジン)教授は「北朝鮮政策で日本と協調するには説得が必要だが、韓国政府が関心を示していないようだ。北朝鮮と日本が韓国の意図とは違うほうに向かったり、交渉そのものが中断されれば大きな失策」と指摘した。朴教授は「これを『ジャパンパッシング』と言って喜ぶ人もいるかもしれないが、日本を嫌うことと朝日関係を直視することは別個のもの」と話した。日朝関係の様相次第では「ジャパンパッシング」ではなく「韓国パッシング」が発生する可能性も決して排除することはできない。
イ・ガヨン/国際外交安保チーム記者
今月24日、東京で向かい合ったジャーナリストは同日付けの東京新聞の社説を差し出した。東京新聞は日本屈指の進歩紙だ。韓国と良好な関係で進んでいこうという論調を維持してきた。そのような新聞が和解・癒やし財団の解散に批判的な社説を書いた。韓国政府が約束を守らないことに懸念をにじませた。
訪問する国々に「北朝鮮の制裁を解除してほしい」とし「保護者式」外交を繰り広げる文大統領の北朝鮮重視態度と比較しながらだ。社説を見せてくれたジャーナリストは「強制徴用賠償判決と財団解散が重なって『韓国が理解できない』という反応が拡大していて心配」と語った。
同日午後、東京の有名大学の韓国人教授に会った。北朝鮮専門家だ。彼は「今学期、北朝鮮講義受講者が増えた。いくつかの大学では関連講座が新設された」と話した。「急変する国際情勢の中で、北朝鮮が日本にとって重要な地域になるだろうという雰囲気が広がっている。日朝は直接交渉を希望していて、実際に進行中だとされている」という説明を添えながらだ。
晩秋、東京で思いがけず出会った韓国は寂しいものだった。韓日関係の冷え込みはいつも以上に厳しかった。これに加えて韓国政府がオールインしているといってもよい北朝鮮に対する日本の動きも機敏になっている。今まで日本の北朝鮮接触は、韓日基本条約第3条「大韓民国が朝鮮半島の唯一の合法政府」に基準を置いていた。そのため南北が和解ムードの時、日朝は交渉をした。
今は韓国政府が北朝鮮を保証する時期ではないか。日本は顔色を伺うべきものがない。その上、日朝は独自展開が可能な「拉致」というテーマがある。人権問題でもある拉致をめぐり日朝が対話を始めれば韓国の出る幕はない。日本が米国と手を握って北朝鮮人権を問題にして北朝鮮の圧迫を最大化することもできる。
問題は韓国政府がこれを傍観しているということだ。津田塾大学の朴正鎮(パク・ジョンジン)教授は「北朝鮮政策で日本と協調するには説得が必要だが、韓国政府が関心を示していないようだ。北朝鮮と日本が韓国の意図とは違うほうに向かったり、交渉そのものが中断されれば大きな失策」と指摘した。朴教授は「これを『ジャパンパッシング』と言って喜ぶ人もいるかもしれないが、日本を嫌うことと朝日関係を直視することは別個のもの」と話した。日朝関係の様相次第では「ジャパンパッシング」ではなく「韓国パッシング」が発生する可能性も決して排除することはできない。
イ・ガヨン/国際外交安保チーム記者
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