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韓国ディスプレー最後の砦、有機EL…サムスン・LGに残された時間は3年(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
だが3年ほど後の2021年からは状況が変わりかねないと分析される。韓国輸出入銀行海外経済研究所のイ・ミヘ専任研究員は「中国は液晶パネルの成功戦略を中小型有機ELにも適用し速いスピードで追撃中。約3年後からは液晶パネル市場で起きたチキンゲームが有機EL市場で再演されかねない」と話した。実際にBOEはすでに中小型有機EL工場1カ所を稼動しており2カ所の工場を追加建設中だ。

スマートフォン市場の構図が変化している最中なのも脅威要素だ。昨年はサムスン電子の年間3億台販売が崩れ、アップルのiPhoneも販売台数2位から3位に落ち込んだ。その代わり中国のファーウェイとオッポなどの販売が急増しており、これに合わせ中国製小型有機ELの販売もやはり増加傾向だ。

大型テレビ用有機ELは当面競争力を維持しても、スマートフォン用有機ELの競争力は3年を担保するのが厳しいのが現実だ。グローバル市場調査機関のIHSもやはり「2021年に中国のフレキシブル有機EL生産能力がサムスンディスプレーの生産能力を超過するだろう」と予想している。


(3)次世代技術への果敢で迅速な投資だけが生きる道

韓国が日本を押さえディスプレー最強者に上がったのは2004年ごろだ。それまでは1990年に第1世代の液晶パネルを量産したシャープなどが布陣する日本が市場を先導した。だが韓国は2004年に初めて42インチ液晶パネルテレビを、2005年には有機ELテレビを出し日本を追い抜いた。韓国ディスプレー産業協会は「政府がディスプレーを先導技術開発事業(G7)に指定し大規模研究開発資金を支援したほか、企業は果敢で迅速な投資で技術を開発した結果が功を奏した」と説明した。中国もやはり韓国と似た過程を経て世界1位を狙っている格好だ。

中国の追撃に対抗して競争力を維持するには次世代ディスプレーに対する果敢な投資がなされなければならないという注文だ。ディスプレー業界では有機ELに続く次世代ディスプレーとして、▽生産原価を引き下げられるインクジェット有機EL▽形態を自由に変形できるよう現在の材料である無機物を有機物に変えた有機EL▽半導体工程技術を使い大きさを多様化できるマイクロLEDなどが挙げられている。

現在サムスンは有機ELへのタッチセンサー内在化、LGは自動車用などで事業を強化しながら中国の追撃を振り払おうと努力中だが、中国の追撃速度は激しい。技術分岐点で次世代ディスプレーとして何を選択し投資を注ぎ込むのか戦略がまだないことがもっと大きな危機という指摘もある。

韓国情報ディスプレー学会のユ・ジェス会長は、「有機ELは現在は韓国が優位にいるが、2~3年以内に中国に追撃されるだろう。企業は次世代技術にもっと迅速に投資して市場を掌握し中国企業が追撃する前に次世代に逃げる戦略を使わなければならない」と強調した。



韓国ディスプレー最後の砦、有機EL…サムスン・LGに残された時間は3年(1)

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