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【コラム】三菱エレベーターで浮かんだ考え(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
一週間前、日本外務省当局者が韓国報道機関特派員に漏らした発言から解決の糸口が見える。この当局者は「韓国政府の『1+1』案が最終提案ではなく、(これを基に)協議をしていきたいということを後で知った」と言ったが、「後で」という単語にヒントがある。韓日両国の企業の拠出金で強制徴用問題を解決しようという「1+1」案を初めて提示したのは、6月17日趙世暎(チョ・セヨン)外交第1次官の訪日を通じてだった。韓国が2日後にこれを公表すると、日本は1時間後に受け入れられないという立場を発表した。

最近、筆者と会った日本の当局者は「当時『1+1』案が協議の出口でなく入口なら、発表を自制しなければならないという意向を明らかにした」と話した。韓国発表を見て「1+1」はこれ以上交渉の余地がない最終案だと判断できるということだ。そのような判断が経済報復措置の断行に影響を及ぼしたかもしれない。

ところが今は最終案ではないという事実を知ったと言った。日本が初めから誤解していたかもしれないし、これまであった東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)での会合や非公開高官チャネル等を通して韓国政府が修正提案の意思を明らかにしたかもしれない。経緯がどうであれ、交渉で問題を解決しようという余地が消えたわけではない。


何よりも今は冷却期が必要な時点だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「経済報復に対する対応は感情的であってはいけない」と述べたことは至極正しい言葉だ。激昂した感情で「抗戦意志」を燃やす勢力は概して文大統領の支持勢力と重なる。韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)論争だけとってもそうだ。光復節(解放記念日)に合わせて都心の集会を予告した全国民主労働組合総連盟(民主労総)の垂れ幕にはGSOMIAを廃棄しろというスローガンが書かれている。過去の問題で戦線を経済に移動させた安倍政府を批判するところに、韓国が先に安保領域にまで電線を拡大する必要はない。

支持層に対し、何が国益に符合する選択なのか説得するのは文大統領の役割だ。そうした点で光復節の祝辞で出すメッセージはこの難局を打開するために非常に重要だ。光復節が過ぎて猛暑が一段と和らぐころ、沸き立った感情を落ち着かせて交渉テーブルで両国政府が向かい合って座る様子を期待してみたい。両国は互いに「代替不可能な」隣国ではないか。

イェ・ヨンジュン/論説委員



【コラム】三菱エレベーターで浮かんだ考(1)

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