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3000キロメートル圏外の航空母艦打撃…米・露・日・中、極超音速対艦ミサイル競争(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国はロシアと中国の海洋進出に対応して亜音速長距離対艦ミサイル導入で応酬している。現在の米海軍の標準的な対艦ミサイルは「ハープーン」だ。米国はハープーンを飛行中に経路修正が可能なブロックIIと射程距離を300キロメートルに増やしたブロックII+ERに改良中だ。

湾岸戦争などで能力を披露した長距離対地攻撃用巡航ミサイル「トマホーク」も対艦ミサイルに改造されている。「トマホーク」は対艦ミサイルとして使用するために探索器とデータリンクを搭載することになる。対艦ミサイルバージョンの「トマホーク」は2021年から配備される。

戦闘機と爆撃機から発射される新たな対艦ミサイルも配備が始まった。LRASMは米海軍の戦闘機「スーパーホーネット」と米空軍のB-1「ランサー」爆撃機で発射試験を経て、米海軍のF-35C戦闘機にも統合される予定だ。LRASMは米空軍が運用する空中発射巡航ミサイル「JASSM-ER」を対艦ミサイルに改造したのだ。ステルス設計で敵の探知を避け、精密探索器を備えていて艦隊から特定の標的を探せるように開発されたLRASMは最大射程距離が1600キロメートルに及ぶことが分かった。


インド洋の盟主であるインドはロシアと共同開発した超音速巡航ミサイル「ブラモス」を対艦ミサイルにも運用している。2016年にミサイル技術統制体制(MTCR)に加入し、300キロメートル程度のブラモスミサイルの射程距離を800キロメートルまで伸ばそうとしている。そしてロシアとともに極超音速対艦ミサイル・ブラモス2開発に着手して2020年代中盤に配備するものと見える。

冷戦時代に旧ソ連の上陸阻止を目標にした日本も対艦ミサイル開発に乗り出している。陸上自衛隊の新型対艦ミサイルは射程距離200キロメートルの亜音速ミサイルである12式地対艦ミサイルだ。陸上自衛隊は2018年7月にハワイ近隣で開かれた環太平洋合同演習リムパック(RIMPAC)で米陸軍と共にこのミサイルで退役艦艇を撃沈する実射撃演習を行った。

日本は戦闘機から発射されるASM-3超音速対艦ミサイルも配備を始めた。航空自衛隊のF-2戦闘機で運用されるこのミサイルは、射程距離は約200キロメートルだが最高速度がマッハ3に及ぶ。日本のASM-3の配備は早い方だ。西方圏で最初に超音速対艦ミサイルを導入した国家は雄風3を導入した台湾だ。

中国の脅威に直面する台湾も対艦ミサイルの「雄風」シリーズを開発した。現在の台湾は亜音速対艦ミサイル「雄風2」と射程距離300キロメートルに最大速度マッハ3の超音速対艦ミサイル「雄風3」を地上と艦艇で運用している。

韓国は米国から導入した対艦ミサイル「ハープーン」を韓国製対艦ミサイル「海星(ヘソン)」に代えているところだ。そして周辺国の海軍増強に対応するために2020年代の配備を目標に超音速対艦ミサイルを開発している。

このように世界重要国家の対艦ミサイル競争は簡単に言うと「より早く」「より遠く」と定義することができる。世界各国の対艦ミサイルは海軍力や空軍力の競争を後押しする重要な手段だ。対艦ミサイルは射程距離がミサイル技術統制体制の規定を守る限度内での輸出も可能なので輸出商品としても有望だ。

しかし新型対艦ミサイルの登場はこれを防御するための戦略と手段も発展させるだろう。世界防衛産業界は今日も矛と盾の戦いを継続している。

チェ・ヒョンホ/軍事コラムニスト・ミリドーム代表



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