逆説的に、若年失業をもたらしたのは、時代の救世主ともてはやされるAIだった。新入社員が担っていた文書・データ整理、検索調査、翻訳、企画書の草案作成といった入社1~3年目の業務をAIが代替したためだ。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、7月7日)は、「AIによって初級レベル(entry level)の業務が不要となり、企業はすぐに次の段階で活躍できる経験者を好むようになった」と分析した。教育コストのかかる新入社員の人件費を抑えようという利益追求の結果でもある。米紙ニューヨーク・タイムズは、既存社員は維持しながら新入社員だけが減る時代を「Low hire, Low Fire」と表現している。
韓国経営者総協会の調査でも、定期採用を実施する企業の割合は2018年の39.9%から2026年には10.2%へと4分の1以下に減少した。一方で54.8%の企業は通年採用のみを実施している。こうなると、責任は大学など教育機関へと移る。AIが担うようになった約3年間の新人業務を飛び越え、卒業生が高度な技術や知識を備えてすぐに現場で活躍できるよう教育を高度化する責務が生じた。過去の内容ばかりが詰まった講義ノートを教え、「会社では自分で生き残れ」というような教育は、2030世代とともにAIの犠牲になる時代を迎えている。
最近の研究では、若者の雇用にさらに大きな影響を与えている要因も明らかになった。今年6月に公表されたニューヨーク連邦準備銀行の報告書『Remote Work Leaves Younger Workers Sidelined』は、「パンデミック後に定着したリモートワークが、新卒大卒者の就職を困難にした主因であり、大卒失業率上昇分の64%はリモートワークの影響によるものだ」と結論付けた。上下関係の厳しいオフィス勤務を嫌う2030世代に対し、企業は現場でのメンタリングやノウハウの継承、即時のフィードバックが難しいリモートワークを敬遠し、組織に順応しやすい経験者を好むようになったという分析だ。
米ギャラップが2025年5月に実施した調査でも、1997年以降生まれのZ世代で毎日出社したいと答えたのはわずか6%だった。一方、完全在宅勤務を希望したのは23%、71%は在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッド勤務を望んでいた。週2~3日だけ会社で交流し、仕事を学び、人間関係を築き、それ以外は「自律」と「リモート」を望むのが彼らの理想だ。だから企業も、「老害」と呼ばれるようなチーム長の目の届く範囲に若者を毎日縛り付けるのではなく、彼らが楽しく意欲的に働ける創造的で柔軟な人材育成システムを模索すべき転換点を迎えている。
AI時代に若者のチャンスはどこにあるのか、どのような技術が必要なのか、そして小中高校の段階からどのような教育・訓練・成長のロードマップを新たに描くべきなのか、さらに若者がどのような環境で最も生き生きと成果を上げられるのか――。こうした課題を考えるべきなのがまさに学校、企業、政府だ。当事者である若者も含めた四者が知恵を出し合うべき未来への切実な分岐点が、まさに今だ。もちろん、公正と正義という社会的価値が、そのすべての土台であることは言うまでもない。
そうそう、家庭も大きな役割を果たしている。FT(7月11日付け)の「失業中の子どもを親が支援する方法」という記事では、次のように助言している。「①『私の若い頃はこうだった』という話だけは避ける(『老害』どころか、労働環境が急変した時代を生きる子どもにとって大きな悪影響になる)。②学歴や職歴よりも、応募者の情熱や関心、多様な経験、潜在的な資質の方が高く評価される(各自の強みを幼い時から育てよう)。③決して心理的な就職プレッシャーを与えないこと(時間はあなたの味方だ。最初からすべてを完璧にやる必要はない)」。まずは身近な2030世代にこう声をかけてみよう。「きっとうまくいく。いつも信じて応援しているよ」と。
チェ・フン/論説委員
【コラム】国家的災厄となる韓国2030世代の危機(1)
韓国経営者総協会の調査でも、定期採用を実施する企業の割合は2018年の39.9%から2026年には10.2%へと4分の1以下に減少した。一方で54.8%の企業は通年採用のみを実施している。こうなると、責任は大学など教育機関へと移る。AIが担うようになった約3年間の新人業務を飛び越え、卒業生が高度な技術や知識を備えてすぐに現場で活躍できるよう教育を高度化する責務が生じた。過去の内容ばかりが詰まった講義ノートを教え、「会社では自分で生き残れ」というような教育は、2030世代とともにAIの犠牲になる時代を迎えている。
最近の研究では、若者の雇用にさらに大きな影響を与えている要因も明らかになった。今年6月に公表されたニューヨーク連邦準備銀行の報告書『Remote Work Leaves Younger Workers Sidelined』は、「パンデミック後に定着したリモートワークが、新卒大卒者の就職を困難にした主因であり、大卒失業率上昇分の64%はリモートワークの影響によるものだ」と結論付けた。上下関係の厳しいオフィス勤務を嫌う2030世代に対し、企業は現場でのメンタリングやノウハウの継承、即時のフィードバックが難しいリモートワークを敬遠し、組織に順応しやすい経験者を好むようになったという分析だ。
米ギャラップが2025年5月に実施した調査でも、1997年以降生まれのZ世代で毎日出社したいと答えたのはわずか6%だった。一方、完全在宅勤務を希望したのは23%、71%は在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッド勤務を望んでいた。週2~3日だけ会社で交流し、仕事を学び、人間関係を築き、それ以外は「自律」と「リモート」を望むのが彼らの理想だ。だから企業も、「老害」と呼ばれるようなチーム長の目の届く範囲に若者を毎日縛り付けるのではなく、彼らが楽しく意欲的に働ける創造的で柔軟な人材育成システムを模索すべき転換点を迎えている。
AI時代に若者のチャンスはどこにあるのか、どのような技術が必要なのか、そして小中高校の段階からどのような教育・訓練・成長のロードマップを新たに描くべきなのか、さらに若者がどのような環境で最も生き生きと成果を上げられるのか――。こうした課題を考えるべきなのがまさに学校、企業、政府だ。当事者である若者も含めた四者が知恵を出し合うべき未来への切実な分岐点が、まさに今だ。もちろん、公正と正義という社会的価値が、そのすべての土台であることは言うまでもない。
そうそう、家庭も大きな役割を果たしている。FT(7月11日付け)の「失業中の子どもを親が支援する方法」という記事では、次のように助言している。「①『私の若い頃はこうだった』という話だけは避ける(『老害』どころか、労働環境が急変した時代を生きる子どもにとって大きな悪影響になる)。②学歴や職歴よりも、応募者の情熱や関心、多様な経験、潜在的な資質の方が高く評価される(各自の強みを幼い時から育てよう)。③決して心理的な就職プレッシャーを与えないこと(時間はあなたの味方だ。最初からすべてを完璧にやる必要はない)」。まずは身近な2030世代にこう声をかけてみよう。「きっとうまくいく。いつも信じて応援しているよ」と。
チェ・フン/論説委員
【コラム】国家的災厄となる韓国2030世代の危機(1)
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