オマーンのムサンダムから眺めたホルムズ海峡の船舶 [ロイター=聯合ニュース]
エネルギーと食料を海外に依存する韓国にとってこのような状況は決して他人事ではない。中東産原油への依存度は5割を超え、穀物自給率も低いため、原油輸送路と穀物供給網が同時に不安定になれば、その影響は倍増するしかない。黒海情勢の悪化で国際穀物価格が上昇し、船舶がアフリカ喜望峰に迂回することで運賃や戦争保険料まで急騰すれば、企業の生産コストや輸入物価は連鎖的に上昇せざるを得ない。
結局のところ、懸念されるのは原油高・物価高・金利高という「3高」がまた深刻化する複合ショックだ。原油価格の上昇は製造業の製造コストや物流費を押し上げ、穀物価格の不安定化は家計を圧迫する。1970年代のオイルショックが原油価格急騰による危機だったとすれば、現在はエネルギー・食料・物流が同時に不安定になる複合的な危機だ。それだけに対応も迅速かつ緻密でなければいけない。
政府は当面の輸入量や石油備蓄があるからといって安心する時ではない。短期的な需給の安定に満足するのではなく、戦闘の長期化や海上封鎖といった最悪のシナリオに備えることが求められる。原油・穀物の備蓄や代替輸入先、迂回輸送体制を改めて点検するとともに、運賃急騰の直撃を受ける企業や社会的弱者への支援策も先制的に講じる必要がある。
我々の力だけで国際紛争を防ぐことはできない。しかし衝撃を減らせるかどうかは我々の備えにかかっている。政府はホルムズ海峡だけでなく、紅海や黒海まで含めたサプライチェーンリスクを常時管理しなければならない。サプライチェーンを守るのは単なる経済政策上の課題ではなく、国民の生活と産業基盤を守る国家の核心的な責務だ。
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