ソウル市松坡区(ソンパグ)のクーパン(Coupang)本社。ニュース1
韓国政府は、クーパンへの調査は国内法に基づく適法な手続きであり、国籍とは無関係に行われた措置だと反論している。中国人の元従業員による3300万件の個人情報流出疑惑は、単なる企業規制ではなく、国家安全保障に直結する問題だという説明にも説得力がある。魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長が「米国民の3分の2に当たる個人情報が中国に流出したなら、米国も重く受け止めて対応しただろう」と述べたのも同じ文脈だ。
しかし、法執行の正当性と外交的な説得は別問題だ。実際、こうした立場は政府がさまざまなルートを通じて説明してきたはずだ。それにもかかわらず、米ホワイトハウスや議会の認識が変わっていないのであれば、どのような対応が相手の理解を得られなかったのかを冷静に振り返る必要がある。外交とは、自らの正当性を主張するだけで終わるものではなく、誤解を最小限に抑える過程まで含むものだ。
何より懸念されるのは、クーパンをめぐる論争がすでに他の韓米間の懸案にも影響を及ぼしている点だ。魏室長も今年4月、「クーパンは企業の問題だが、韓米安保協議に影響を与えているのは事実」とし、「安保協議が遅れているのも事実であり、これは同盟関係全体にとって望ましいことではない」と明らかにした。安保や通商など、両国の核心的な協力に負担を与える状況をこれ以上長引かせることはできない。政府は米政界と政府に対し、事実関係をより綿密に説明し、今回の対立の出口を見いださなければならない。法執行の原則を守りながらも同盟への信頼を回復すること、それが今、政府が解決すべき課題だ。
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