ソウルのある公共産後調理院(産後ケアセンター)の新生児室のコットが空いている様子。[聯合ニュース]
人口の多いベビーブームエコー(echo)世代(1990年代前半~中盤生まれ)の女性を中心に積極的な「出産選択」の流れが生まれ、出生率も回復しているが、これを安定した上昇軌道に乗せるには依然として越えるべき壁が多いとの指摘が出ている。「仕事と家庭の両立」を支える制度基盤や職場の理解が依然として十分でなく、職場や地域による格差も大きいからだ。
統計もこれを裏付ける。韓国保健社会研究院の研究チームが2024年に出産経験のある女性1003人を対象に調査した結果、出産後も就業を続けた女性の割合は52.7%で、かろうじて半数を超える水準にとどまった。男性配偶者の就業維持率(92.4%)との差も依然として大きかった。退職理由としては「子どもを預ける場所がないから(26.3%)」「仕事と家庭の両立支援制度を利用しにくいから(24.8%)」が主に挙げられた。出産後も働いた女性のうち「仕事と家庭の両立の程度に満足している」と答えた割合は37.9%に過ぎなかった。「規定はあるが申請しないのが慣例だから」育児休業を使えなかったと答えた人は4人に1人(25.1%)に達した。また「育児休業の資格要件を満たさないから(21%)」「代替人員を確保できないから(20.4%)」などの理由で育児休業を利用できなかったケースも少なくなかった。
出産後に仕事を続けられないかもしれないという不安は、結婚と出産という選択肢そのものを排除させる主要な要因でもある。サウンドデザイナーとして働くチョさん(32)は、周囲の人が出産後に職を維持できなかったり、経済的に苦しくなったりする姿を見て、非婚・非出産の信念が固まったと話した。彼女は「20代までは良い人に出会って結婚し出産するのが当然の流れだと信じていたが、30代になって考えが変わった」とし、「大企業に勤める友人でさえ定年が短くなり、40代で早くも希望退職の話が出る現実を見て、出産を控える人が多いと感じた。『子どもを産めば支援を与える』式の政策が多いが、就職や住居など若者の安定した生活を支援する方が出生率の上昇には重要だと思う」と語った。
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