トランプ米大統領が昨年10月、李在明大統領との首脳会談で新羅の金冠を贈られ握手している。[写真 ロイター=聯合ニュース]
しかしトランプ大統領はなぜこの地域が重要だとしたのだろうか。NDSは「インド太平洋地域が近く世界経済の半分以上を占めることになるため」という明確な理由をつけた。その上で「遠く感じられるかもしれないが世界最大の市場に対する米国のアクセス性維持は重要だ」と強調した。インド太平洋が「金」になるのでアジアの安全保障を守らなければならないという論理だ。これは米国の伝統的同盟である欧州に対する記述でより明確になる。NDSは欧州に対し「世界経済で占める割合が小さくなっている。欧州に関与はするが、米国本土防衛と中国抑止を優先しなければならない」と指摘した。これにより「欧州の平和確保と維持は欧州の責任」と結論を出した。
中国を抑止しようとする理由も明らかだった。NDSは対中安全保障原則について「中国を支配したり抑圧するのではなく、中国が同盟国を支配できないように保障すること」と記述した。爆発するインド太平洋地域経済の主導権を中国ではなく米国が持たなければならないという論理だ。トランプ大統領はNDSでこうした安全保障の原則を明らかにした直後に韓国に対する関税を25%に引き上げると通知した。韓国国会が対米投資を実行するための法案処理を遅らせているという理由だった。
国務省の経済担当次官はシンクタンク対談で関税引き上げの背景について「われわれは各国の話をそのまま信じず、信頼した上で検証する」とした。その上で「米国が望む確信を提供する具体的安全装置とシステムまで備える、厳格な基準を実際に履行することを要求する」と強調した。トランプ大統領が新たに作っている米国の国家安全保障の根幹である経済で韓国はひとまず「欠格」判定を受けたという意味だ。特にトランプ大統領が安全保障を純粋にお金で考える点から次は安全保障と直接関連した請求書が飛んでくる可能性もある。
トランプ大統領が韓国に関税引き上げを通知した直後、当局者の間では「試合中にゴールポストが消えた」という反応が出てきた。しかし韓国が鉄壁のような韓米同盟を掲げてこれまで存在すると信じていたゴールポストは、もしかするとトランプ大統領が言及したように「ユートピア的同盟関係」にだけ存在する虚像だったかもしれない。
カン・テファ/ワシントン特派員
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