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【社説】韓米戦作権転換、「名分と速度」より「条件」を優先するべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

4日、ソウル竜山大統領室庁舎で李在明(イ・ジェミョン)大統領とヘグセス米国防長官が会談した。 [大統領室写真記者団]

韓米国防長官が昨日、李在明(イ・ジェミョン)政権で最初の定例安保協議(SCM)を開き、戦時作戦統制権の転換など同盟の懸案について議論した。戦作権転換の議論は、同盟の軍事力量を強化して自ら安保の責任を負わせるというトランプ政権の基調と、自主国防レベルで任期内に戦作権を転換するという李在明政権の意志が合致した結果だ。李在明大統領はこの日の国会施政演説で、北朝鮮GDPの1.4倍の国防費規模、世界5位の軍事力に言及しながら「大韓民国が国防を外部に依存するというのは国民の自尊心の問題」と強調した。

戦作権転換の環境が過去より良くなっているのは事実だ。来年度の国防予算(案)は今年度比8.2%増の66兆3000億ウォン(約7兆円)に大幅増額された。最近、偵察衛星5号機が軌道に乗り、韓半島(朝鮮半島)全域に対する韓国軍の監視偵察能力もさらに強化された。韓米首脳会談ではトランプ大統領が韓国軍の原子力潜水艦導入を承認した。ヘグセス国防長官も「トランプ大統領は同盟の能力が向上することを望む」とし「当然、軍当局は最善を尽くして支援する」と述べた。


しかし友好的な状況にもかかわらず、戦作権転換による国民の安保不安が完全に消えたわけではない。現政権に入って北朝鮮との協力ムード形成のために主な韓米連合訓練が次々と延期または縮小された。連合訓練こそが2018年に韓米が合意した「条件による戦作権転換」を支障なく履行のための必須要素だ。戦作権転換後に設置される予定の未来連合軍司令部は韓国軍の4つ星将官が指揮する。安定した指揮のためには普段より多くの訓練が必要というのは常識だ。


現在、韓米両国は韓国軍が戦作権転換の必要条件を満たしたかを確認するための3段階評価のうち第2段階を進めている。ところが軍関係者によると、相当数の項目が定性的評価であるため、両国政府の政治的判断が介入する余地が大きいという。政治的な必要による「戦作権転換速度戦」で連合防衛態勢が揺らぐという懸念もある。ジェイビア・ブランソン韓米連合軍司令官は8月、「戦作権の転換を操り上げるために『近道』を選べば朝鮮半島の戦力の準備態勢を危うくするかもしれない」とし「戦作権の転換は条件が満たされた未来のある時点に行われるべき」と述べた。少子化で常時兵力50万人体制が崩れた状況で対応策の準備も急がれる。

自主国防は名分だけでは完成しない。重要な点は、戦作権転換の条件を満たすかどうかを冷静に確かめて国民が体感できる安保を実現することだ。安保は国民の生命と直結する問題であるからだ。



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