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「APEC慶州宣言」採択、自由貿易の文言は盛り込まれず

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2025年アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議の閉幕日である11月1日午後、慶尚北道慶州(キョンサンプクト・キョンジュ)の和白(ファベク)コンベンションセンター(HICO)近くに設けられた国際メディアセンター(IMC)で記者会見を行う韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領。[ニュース1]

韓国が議長国を務めた慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議は、11月1日に「域内およびグローバルなサプライチェーンの連結性強化」などを盛り込んだ「APEC首脳慶州宣言」を採択し、閉幕した。閉会に先立ち、21の加盟国・地域すべての同意(コンセンサス)を得て成果文書を取りまとめ、議長国・韓国の外交的手腕を示したとの評価が出ている。

この日、韓国の大統領室および外交部によると、第32回慶州APEC首脳会議の成果文書である慶州宣言には、「堅固な貿易と投資がアジア太平洋地域の成長と繁栄に不可欠であるという共通認識を再確認し、すべての人々に回復力を促進し恩恵をもたらす貿易および投資環境の重要性を認識する」との内容が盛り込まれた。また、「グローバルな貿易体制が重大な挑戦に直面している」「変化する国際環境を乗り越えるため、経済協力を一層深めていく」といった表現も含まれている。


しかし、昨年ペルーで開かれたAPEC首脳会議の「マチュピチュ宣言」にあった「自由で開かれた、公正な…貿易および投資環境を提供するため引き続き努力する」という文言は削除された。「世界貿易機関(WTO)を中心とした、規則に基づく多国間貿易体制を支持する」との内容も盛り込まれなかった。米国の保護貿易主義的な姿勢を意識し、自由貿易を守る姿勢の面ではやや後退したとの指摘が出ている。


一方で、この日あわせて採択された「外交・通商合同閣僚会議(AMM)」の共同声明には、「WTOで合意された規範がグローバル貿易促進の核心である」という文言が盛り込まれた。これに関連して、慶州宣言とAMM共同声明の文案調整は前日深夜からマラソン形式の実務協議が行われ、1日午前7時30分ごろになってようやく合意に至ったという。関税をめぐる対立が激化する中で、合意文書を取りまとめたこと自体にも意味があるといえる。



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