カナダのカーニー首相 [AP=聯合ニュース]
カナダのカーニー首相は9日(現地時間)、国防・安全保障戦略を発表した。ここには国内総生産(GDP)に対する国防費の比率を2%まで高めるという目標と、これを今回の会計年度(2025年4月-26年3月)中に達成するという計画が含まれている。
カーニー首相は「ますます危険になり分裂していく世界でカナダは主権を宣明しなければいけない」と述べた。
カーニー首相は国防費の増額が国防分野だけでなくサプライチェーン全般にわたりカナダ企業に機会を提供し、国家力量を強化すると期待を表した。
特にカナダはその間、国防予算の約4分の3を武器購買代金などとして米国に依存してきたが、カーニー首相はこうした構造を改善する必要があると強調した。
またカーニー首相は米国中心の国防体制から抜け出して自主的な安保力量を高め、欧州のNATO同盟国との協力を拡大するという考えを明らかにしてきた。
今回発表された国防費拡大案には▼カナダ軍の給与引き上げ▼新型航空機・装甲車・弾薬の導入▼北極および海底監視用ドローン・センサー開発▼人工知能(AI)、サイバー、量子、宇宙など先端技術力量の構築が含まれた。
これを通じて▼北極超地平線(OTH)レーダー▼対ドローン統合対応プログラム▼合同支援艦▼長距離精密打撃能力▼弾薬生産力量を重点的に強化するという構想だ。
カナダ政府は今回の会計年度国防関連投資規模が90億カナダドル(約9500億円)を超えると説明した。
カナダのこうした動きに合わせて韓国は昨年11月、カナダと外交・安全保障(2プラス2)閣僚会議を開催し、防衛産業協力について議論するなど防衛パートナーシップ強化に力を注いでいる。
また韓国防衛事業庁は3月、カナダの潜水艦獲得事業に国内企業が協力体系で参加すると明らかにした。
これと関連しカナダ公営放送CBCは最近、韓国の防衛産業技術を集中的に取り上げ、現地業界・メディアも韓国の競争力に注目する雰囲気だ。
カナダの現国防費支出はGDP比で約1.4%と、NATOが勧告した2%基準を大きく下回る。しかし今回の増額でカナダは国防費目標達成時点を従来より5年操り上げることになった。
トルドー前首相は2032年までの2%達成を約束したが、カーニー首相は選挙過程でこれを2030年に操り上げると公約していた。
カーニー首相は「我々は迅速に新しい装備と技術を調達して防衛産業力量を構築し、NATOに約束した防衛費目標を今年履行する」とし「カナダは緊迫感と決然とした意志でこの機会をつかむ」と述べた。
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