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【時視各角】「4秒発言」と「13時間の空白」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
この数日間、うんざりするほど尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の「バイデン」vs「ナルリミョン(吹っ飛ばしたら)」を聞いた。金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官が国民に向かって「もう一度聞いてほしい」と話したからだ。ところで聴力が落ちたのか、正確に識別できない。尹大統領は「真相は明らかにされるべき」として正面勝負を選んだ。

曺薫鉉九段は「囲碁は妙手を打つよりも悪手を打ってはいけない。ただ、現実では悪手であることを知りながらも打たなければいけない時がある。信念を守るためだ」と話す。尹大統領の強攻が真実、信念のどちらに立脚したものかは分からない。ただ、いかなる形態であっても今回の訪問の復碁は必要だ。痛くても明確にしてこそ残りの任期4年7カ月、政権も国民も楽になるからだ。

#1.大統領室の主張が正しいとしても核心の疑問は残る。金首席秘書官の釈明は「私的な発言だった」→「『(韓国)国会でこのXXが承認せずに吹っ飛ばしたら』が正しい」と変わった。その間隔はなんと13時間。わずか4秒の発言をめぐり「バイデン」と「このXX」が既成事実化するまで大統領室は何をしていたということか。その質問に広報ラインは「確認するのに長い時間がかかった。13時間後に釈明したのではなく、(誤った報道のため)惜しくも歴訪の13時間を浪費した」という。


勘違いしてはいけない。そういうものをまともに対処すべきだとして大統領室があり、国民の税金で月給が出ているのだ。情報筋によると、尹大統領は本人が当時どんな語彙を使って話したのか正確に記憶できず「混沌の夜」(現地時間)を過ごしたという。突然出席した会議の場であり、大統領室の録画もなかったという。結局、夜中に繰り返し聞いて、当時の状況でバイデンや米議会を嘲弄するわけがないという最終判断のもと「ナルリミョン」という結論を出した。外部の分析結果はカナダに移動して得たという。大統領の記憶力には限界がある。普通の人と同じだ。偶然も重なった。しかしそうだとしても国内メディア、野党、海外メディアは待ってはくれない。論争が13時間も続く間、CNN、AFP、ブルームバーグなど海外メディアを通じて全世界に広がり、そのように刻印された。大統領室が言うように「同盟を毀損して国民を危険にする」報道だったのなら、早期遮断に失敗したこと自体が致命的な失敗だ。

大統領がためらう時、混乱する時に「これ以上待ってはいけない」と決断を促す参謀がいなかったということだ。だから花道ばかりを歩いてきた広報のアマチュアではなく、リスク管理の本当のプロが必要なのだ。「48秒の会談」より「13時間の空白」はさらに危うい。

#2.あまり知られていないが、岸田首相も国連総会期間にバイデン米大統領との単独会談を進めた。しかし尹大統領と同じくグローバルファンド行事場所でしばらく立ち話をして終わった。長くみて1分だ。しかし日本ではメディアも、野党も、どこの誰も「外交惨事」と言わない。当初から可変性が大きい日程を考慮し、日本政府がいかなる事前公式発表もしなかったからだ。「お互い合意した」と声を高めた韓国の国家安保室との判断力の差がこうした異なる結果を招いた。48秒の挨拶よりも、むしろグーグルやオラクルなど米主要テック企業の役員と韓国のスタートアップの関係者が待ちに待った行事の場所に引き返すのがよかった。

ただ、韓日略式会談は少し違う見方をする必要がある。野党とメディアは屈辱外交だと非難する。しかし実際、こうした状況を押しつけた主人公は文在寅(ムン・ジェイン)政権だ。尹大統領の立場では、批判を浴びないよう適当に文政権のように反日をし、何もしなければ済むことだ。しかし2015年の慰安婦合意当時もそうしたように、非難を受けても誰かが必ずやるべきことがある。一種の使命だ。

こうした点で、気乗りしなくても、参謀が灰をまいて雰囲気を壊してしまっても、岸田首相がいるところに自ら訪ねた尹大統領の決断はむしろ高く評価されるのが正しい。

金玄基(キム・ヒョンギ)/巡回特派員/東京総局長



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