「シャオミ（小米）の『ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ　２』は厚さ１１．２ミリで世界で最も薄いフォルダブルフォン（折り畳み式スマホ）です。特に『他のフォルダブルフォン』よりもはるかに薄いです」。

シャオミの雷軍ＣＥＯ（最高経営責任者）は今月１１日（現地時間）、中国でフォルダブルフォンの新商品を紹介しながらこのように説明した。シャオミが新商品を発表した日はサムスン電子が米国ニューヨークでフォルダブルフォンの新商品「Ｇａｌａｘｙ　Ｚ４」シリーズを公開した翌日だった。雷氏はこの日、サムスンを念頭に置いた発言を連発した。雷氏は「フォルダブルフォンの核心であるヒンジ（画面を開閉する部分）を改善することに重点を置き、さらに軽く薄くした」とし「『ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ　２』は超スリムフォルダブルフォンの巨大な技術的飛躍」と自評した。

製品比較も忘れなかった。舞台スクリーンにアップル「ｉＰｈｏｎｅ１３　ＰｒｏＭａｘ」、サムスン「Ｚ　Ｆｏｌｄ３」、ファーウェイ（華為）「Ｍａｔｅ　Ｘ２」などを表示して順に比較していった。フォルダブルフォンではない「ｉＰｈｏｎｅ１３　ＰｒｏＭａｘ」の厚さは７．６５ミリ、Ｚ　Ｆｏｌｄ３は１４．４～１６ミリ、Ｍａｔｅ　Ｘ２は１３．６～１４．７ミリなどと表示された。ただし前作より薄くなったＺ　Ｆｏｌｄ４（１４．２～１５．８ミリ）とは直接比較しなかった。


◆シャオミ「薄いヒンジ」　モトローラ「カメラ」で競争力

ＡＰ（アプリケーションプロセッサ）は「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」と「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」はともにクアルコム「Ｓｎａｐｄｒａｇｏｎ８＋　第１世代」が適用された。ディスプレイの大きさは「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」（内部８．０２インチ、外部６．５６インチ）が「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」（内部７．６インチ、外部６．２インチ）よりも大きい。バッテリー容量も「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」がＺ　Ｆｏｌｄ４（４４００ｍＡｈ）より１００ｍＡｈほど大きい。重さは「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」が２６３グラムで、「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」は２６２グラムだ。一部中国メディアは「『ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２』が『Ｇａｌａｘｙ　Ｚ　Ｆｏｌｄ４』の完ぺきな競争作」と称賛したりもした。

ユーザー掲示板などでは「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」と「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」のスペックを巡り意見が相次いだ。最も大きな違いとして指摘されたのはフォルダをさまざまな角度で広げて固定することができる「フリーストップヒンジ」が適用されているかどうかだった。「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」はユーザーの好みの角度でフォルダを広げてその状態をキープさせておくことができる。自撮り写真の撮影や映像通話の時に別途スタンドは必要ない。反面、「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」はフォルダを固定することができないため好みの角度で調整することができず、完全に１８０度開いてしまう。

製品の外観に対しても多数の指摘がある。「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」が製品の厚さを薄くすることだけに集中したため、カメラのレンズ部分だけが飛び出し、不自然なデザインになっている。また、無線充電や高速充電はサポートされておらず、防水・防塵機能もない。価格は「ＭＩＸ　Ｆｏｌｄ２」が８９９９人民元（約１７万６７００円）から始まり、「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」の最安価モデル（２５６ＧＢ）１９９万８７００ウォン（約２０万２３００円）よりも安かった。

中国企業に買収されたモトローラも同日「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」をねらった新製品フリップフォン「ＲＡＺＲ（レーザー）２０２２」をリリースした。

２商品の内部ディスプレイの大きさは６．７インチで同じだが、カバーディスプレイは「ＲＡＺＲ２０２２」が２．７インチで「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」（１．９インチ）よりも若干大きい。カメラも１０００万画素台の「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」とは違い、「ＲＡＺＲ２０２２」は１３００～３２００万画素カメラを装着した。価格も８９０ドル（約１１万８４００円）から始まり、「Ｚ　Ｆｏｌｄ４」（１３５万３０００ウォン、約１３万６９００円）よりも安い。


「Ｇａｌａｘｙ　Ｚ４より薄い」自慢したシャオミの折り畳み式スマホ…液晶を広げると（２）