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【社説】NATO会議で3回会う韓日首脳、関係改善の契機に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が29~30日にスペイン・マドリードで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に韓国大統領として初めて出席する。尹大統領のNATO首脳会議出席は就任後初の海外訪問、初めての多国間首脳外交という点を越えて、国際秩序の激変期に韓国の外交地平を大きく拡大するという点で意味が大きい。

金聖翰(キム・ソンハン)国家安保室長は昨日のブリーフィングで「NATO同盟30カ国は自由民主主義・法治・人権など普遍的価値と規範を共有する伝統友好国で、彼らと価値連帯を強化していきたい」とした。「北核問題に対する韓国の立場を説明して参加国の支持を確保する」とし、特に「予測不可能な国際情勢の中におけるNATO同盟との包括的安保基盤構築」という意味を強調した。ロシアのウクライナ侵攻以降、国際社会が民主自由陣営と中国・ロシアなど権威主義国家間の対立構図に固定化している現実で韓半島(朝鮮半島)安保のための選択という意味に聞こえる。韓国政府はこの際、NATO本部があるベルギー・ブリュッセルに在NATO代表部も新設すると話した。外交地平拡張の物的基盤を用意する時期適切な措置だ。

尹大統領のNATO首脳会議出席は韓国がこれまで米・中の間で取ってきた「戦略的曖昧性」から抜け出す歩みと見ることができるが、それでも反中国基調ではないことは明確にしなければならない。安保室関係者も「招待を受けただけで(NATOの)集団防衛実践とは関係がない」「(ウクライナ戦争は)平和と自由に対する脅威だが、協力して対処することが反中というのは論理の飛躍」と説明した。その通りだ。命を捧げて自由を守ったおかげで今日の大韓民国がある。グローバル中枢国家として、その役割を堂々と果たす時が来た。ただし慎重に、精巧に取り組んでいかなければなければならない。


NATO会議で韓日首脳会談は今のところ日程が決まっていないという。その代わり韓日米首脳会談と韓国・日本・オーストラリア・ニュージーランド4カ国首脳会談などで尹錫悦大統領と岸田文雄首相が3回顔を合わせる機会がある。これを機に関係復元の出口を開くことができればと願うばかりだ。日韓議員連盟の武田良太幹事長は一昨日の中央日報とのインタビューで韓国大法院(最高裁)の徴用者賠償判決などに関連し、韓国が解決アイディアを出して日本がこれを受けてボールを投げ、韓国がボールを投げ返すといういわゆる「キャッチボール」論を提起した。韓国と日本の官民で両国関係を復元しなければならないという雰囲気は熟した。ちょうどコロナ事態で閉じられた金浦(キンポ)-羽田の「空の道」も2年3カ月ぶりに開かれるという便りも入ってきた。2002年ワールドカップ(W杯)共同開催をベースに開かれた韓日人的交流の象徴的な路線だ。韓日懸案を議論する機構も検討中だという。透明に、そして落ち着いて世論を集めていきながら関係改善の突破口を探すことを希望する。



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