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【コラム】北朝鮮社会が新型コロナ危機…韓国、防疫支援で信頼築くべき(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金正恩氏

北朝鮮内の新型コロナ患者が誰も予想していなかった速度で急増し、韓半島(朝鮮半島)情勢の突発変数になるのではと関心を集めている。一部では「北朝鮮にはワクチンもマスクもなく統一が予想以上に早く近づくかもしれない」という話まで出ている。コロナ患者の急増が社会不安につながれば金正恩(キム・ジョンウン)体制が崩れることもあるという期待が込められた見方だ。

こうしたシナリオがどれほど現実的かは確かめる必要があるが、少なくともふさがった南北交流の突破口を開くカードとして活用される可能性がある点は間違いない。では、北朝鮮のコロナはどれほど深刻で、これによってどのような状況が近づくのか、韓国政府の望ましい対応策は何かという点を考えてみる。

◆深刻化する北朝鮮内のコロナ状況


北朝鮮内のコロナは表面上の数値を見るだけでもかなり深刻だ。この数日間は横ばいだが、12日に一日1万8000人だった有熱者(感染者と推定) 数が15日には39万2000人に増えた。3日間で20倍以上に急増したのだ。17日までに犠牲になった北朝鮮住民は計62人。しかし感染後から死亡までの時間が2-4週である点を考慮すると、犠牲者数も遠からず爆発的に増えるのが確実だ。

特に北朝鮮はアフリカのエリトリアとともにワクチン接種をしていない世界2カ国のうちの一つだ。ワクチンを接種すれば感染被害ははるかに減り、未接種者は重症に発展する可能性が高い。さらに北朝鮮の医療施設は不十分であるうえ、治療薬はもちろん診断キット、マスクも深刻に不足しているため、被害が雪だるま式に増えると予想される。

その間、多くの北朝鮮住民が市場を通じて解熱剤など常備薬を購入してきた。しかし北朝鮮当局はコロナ拡大を懸念して市場を禁止している。北朝鮮住民としては基本的な常備薬を確保するルートもふさがったのだ。コロナによる北朝鮮体制崩壊論が出てくるもう一つの理由だ。

◆体制の崩壊は現実性低い

しかし実証的データを適用して北朝鮮の状況を予測すれば、北朝鮮崩壊論は現実的でないことが分かる。医療状況が劣悪な北朝鮮だが、人命被害が体制を転覆させるほど深刻でないとみられるからだ。ソウル大病院の呉明燉(オ・ミョンドン)感染内科教授は「香港内の未接種者の致死率データを適用すれば北朝鮮内の死亡者数は3万4000人」と述べた。もちろんこれは香港の医療施設が北朝鮮よりはるかに優秀である点を考慮していない数値だ。したがって北朝鮮内の死亡者は大きく増える可能性がある。また呉教授は北朝鮮住民の30%が感染すれば42万人、50%なら70万人の入院が必要だと予想した。

とはいえ、この程度で北朝鮮体制が崩れるとは考えにくい。他国と比較すると被害は相対的に大きくないからだ。今まで米国では100万人以上が死亡し、英国・ドイツ・フランスなど欧州先進国の死亡者数も10万人を超える。これらの国は主に致死率が高い初期にコロナが広がったため、犠牲が大きかった。初期のコロナ致死率は7.3%にのぼった。半面、北朝鮮で現在広がっているオミクロン株は比較できないほど重症化率および致死率が低く、被害は少ないと予想される。現在、世界的な致死率は0.25%にすぎない。初期に比べ30分の1程度に減少した

また北朝鮮は統制社会の特性から莫大な人的被害が出ても乗り越える体制だ。実際、最悪の食料難で100万-300万人が死亡したという1990年代末の「苦難の行軍」当時にも体制が維持された。その北朝鮮社会で10-20万人が犠牲になっても崩れる可能性は低い。


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