米国電気自動車企業テスラが主力車両にＣＡＴＬなど中国企業が主に生産するリン酸鉄リチウム（ＬＦＰ）バッテリーを採用すると明らかにした。

２０日（現地時間）の米ＣＮＢＣ放送などによると、テスラはこの日に公開した７－９月期の投資説明資料で、標準範囲の走行距離を持つモデルに搭載するバッテリーをＮＣＡ（ニッケル・コバルト・アルミニウム）、ＮＣＭ（ニッケル・コバルト・マンガン）など従来の三元系バッテリーからＬＦＰバッテリーに変更すると発表した。しかしテスラは長距離走行モデルにはＮＣＡバッテリーの使用を継続すると伝えた。

ＬＧエナジーソリューション、サムスンＳＤＩ、ＳＫイノベーションなど韓国バッテリー３社がＮＣＭバッテリーなど三元系バッテリーを主に生産する状況で、電気自動車業界をリードするテスラの今回の決定が国内バッテリー業界にどのような影響を及ぼすかが注目される。


ＬＦＰバッテリーは三元系バッテリーより走行距離が短いという短所があるが、ニッケルやコバルトなど相対的に高価な金属を必要とせず熱安定性の面では有利だという。

テスラはすでに中国上海工場でＣＡＴＬが生産したＬＦＰバッテリーを搭載した「モデル３」セダンと「モデルＹ」ＳＵＶを生産し、中国とアジア太平洋地域、欧州に販売してきた。昨年９月には米国内のモデル３購買予約者にＮＣＡバッテリーでなくＬＦＰバッテリー搭載モデルの購買意思を打診した。

コンサルティング会社ロスキルによると、ＬＦＰバッテリーは世界最大バッテリーメーカーの中国ＣＡＴＬとＢＹＤなどが生産中であり、全体生産量の約９５％が中国で生産されている。

ＬＧエナジーソリューション、サムスンＳＤＩなど国内バッテリー企業はその間、ＬＦＰバッテリーを採択しなかったが、ＳＫイノベーションのバッテリー新設法人「ＳＫオン」は今月初め、ＬＦＰバッテリー開発を検討中と明らかにした。