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【コラム】韓国の成長率0%台に直面、食べていく問題から解決しなくては(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
大統領選挙が近づいている。大統領選挙で韓国国民が最も期待するのは何だろうか。候補らが枝葉末節的な問題だけ掲げて論争することを望まないだろう。それよりは国民に最も重要な「食べていく問題」を画期的に解決する案が核心問題になり、選挙過程を通じてその解決策が用意されることを切実に望むだろう。

現在韓国国民の「食べていく問題」は甚大な脅威にさらされている。韓国経済は30年間「5年で1%下落の法則」により、韓国経済の本当の実力を示す長期成長率が5年に1ポイントずつ下落してきた。その結果、次期大統領の任期中に0%台入りを心配しなければならない深刻な状況に直面した。

もしゼロ成長時代に入り込めば年間成長率がマイナスとなる逆成長が頻繁に起き、マイナス10%に達するマンモス級危機も5%の確率で近づく恐れがある。複数の政権にわたり行われてきた過度な景気浮揚の累積により金融危機に追い込まれる可能性もある。青年だけでなく中高年向けの「良質の雇用」がさらに枯渇し、2700万人の労働者の半分以上が毎年所得減少を経験することになり、所得分配がさらに悪化する可能性もある。


このように脅威的な状況だが、私たちにはまだ希望がある。選挙を通じて現在の深刻な経済状況が公論化され、候補らがその原因に対する正確な診断とこれに伴う解決策を競争的に提示し現実化すれば私たちに希望ができる。特に候補らが成長急落を阻止する明確な方策を提示し、眠っていた国民の優れた潜在力を呼び覚ませば韓国経済はもう一度力強い跳躍を期すことができる。

◇二度と来ない「成長の黄金時代」

経済学者の立場で見ると、韓国国民の潜在力は驚くほどすごい。筆者が「成長の黄金時代」と呼ぶ1960年初めからの30年間に韓国は人類史上例がなかった8%以上の持続的な長期成長率を謳歌した。人口4000万~5000万人規模の国が超高速成長をこのように長期間維持したことはない。

筆者が最近出した『模倣と創造』で強調したように、こうした理由からノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のロバート・ルーカス教授は韓国を空前絶後のバスケットボールのスーパースター、マイケル・ジョーダンに例えたりもした。当時経済学理論では説明するできない高度成長を成し遂げた韓国を説明するために経済学者は1980年代末に内生的成長理論という新たな経済学理論まで開発するに至った。

優れた民族的潜在力を引き出して30年間の「奇跡的成長」を持続できたのは決して偶然ではなかった。当代最高の経済学者に挙げられるルーカス教授と現代経済成長理論家が発見した韓国の高度成長の秘法は「人的資本」だ。韓国の労働者や企業家は、自身の頭の中に蓄積していた知識や技術を意味する人的資本に不断に投資してきた。そして国民のこうした投資潜在力を効率的に引き出した「経済体制」があった。

経済体制が経済成長に甚大な影響を及ぼすという事実はあまりにも明白になった。特に国民の財産権を保護する資本主義市場経済体制が共産主義経済体制より「経済成長率競争」で先を行くという事実は1989年のベルリンの壁崩壊に続く東欧共産主義体制崩壊を通じて如実に証明された。


【コラム】韓国の成長率0%台に直面、食べていく問題から解決しなくては(2)

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