中国の軍事専門月刊誌『艦船知識』は最近の２０２１年第８号特報で、中国国産空母（００３型）を主軸とする空母打撃群の構成を公開した。１日の中国共産党創党１００周年を記念して中国が海軍力を誇示したのだ。

中国の００３型空母は２０１５年３月に建造が始まった。船舶の骨格は完成し、装備を設置している。今年末に進水した後、２０２３年に就役するとみられる。

雑誌で公開された「新型国産空母想像図」には、新型空母を中国海軍の戦闘艦と戦闘機が囲んで護衛している。中国空母打撃団の運用概念を見る機会だ。


◆新型空母を中心に先端護衛勢力

空母に近接して護衛する排水量１万２０００トン規模の０５５型駆逐艦は中国海軍の野心作。２０１７年６月に最初の艦艇「南昌」が就役した。米海軍アーレイ・バーク級イージス艦より規模が大きい。

大きいだけでなく攻撃能力も高い。各種ミサイルを搭載できる垂直発射管を１１２門、中国が独自開発した多機能位相配列（ＡＥＳＡ）レーダー４個を搭載している。

中国が開発したＫＪ－６００早期警戒機が飛行するのもみられる。空母の半径４００－５００キロを探知する。米海軍の空母搭載用早期警戒機Ｅ－２Ｄと外形が似ている。ＫＪ－６００早期警戒機は昨年８月に初めて試験飛行に成功したと、中国メディアは伝えた。

ＫＪ－６００早期警戒機は従来の中国の空母では出撃が不可能だ。このため現在はＺ－１８Ｊヘリコプターにレーダーを装着して運用する。しかし００３型では可能だ。米海軍の最先端空母ジェラルドＲ．フォード級に搭載されている電磁式カタパルト（ＥＭＡＬＳ）を中国も開発したからだ。

◆米海軍最新フォード級空母のように艦載機出撃が可能

中国の００３型空母に電磁式カタパルトを適用すれば、従来のスキージャンプ台滑走路では不可能だった重い航空機も出撃できる。

空母の上から飛行する中国産Ｊ－１５艦載機はロシアが開発したスホイＳｕ－３３を基盤とする。すでに「山東」艦で離着艦訓練をした。ただ、航空機のエンジン出力が弱いうえ空母の滑走路も短いため懸念があった。００３型では安定的な運用が可能とみられる。

第４世代戦闘機Ｊ－３１ステルス機は米海軍のＦ３５Ｃと外形が似ている。別の中国のステルス戦闘機Ｊ－２０も艦載機候補に挙がったが、Ｊ－３１にほぼ決定したとみられる。中国海軍はＪ－３１を空母に搭載するため、翼の拡張、胴体構造の強化など改良を進めている。

中国空母００３型は８万５０００トン級で、１０万トン級「フォード」より小さい。搭載艦載機も「フォード」の８０機より少ない７０機で、うち戦闘機は３０機ほどと予想される。

これに先立ち中国はロシアの「ヴァリャーグ」を改造した１番艦「遼寧」で空母運用の基礎的能力を高めた。２番艦「山東」は中国独自の空母建造技術を高めるための経験だ。００３型を中国の本格的な最初の国産空母と評価する背景だ。中国は２０３０年代までに空母６隻、２０５０年までに１０隻以上を保有する計画という。さらに軽空母８隻も追加する。

米国は中国の海軍力膨張に対応するには大型空母１１隻では不足すると判断し、規模が小さい空母８隻を追加で配備する計画だ。日本はヘリコプターが離着していた大型艦艇２隻を軽空母に改造中で、２隻の追加建造も検討している。韓国は年内に軽空母事業の妥当性調査を終えれば、来年から設計を始め、２０３０年代初期に進水させる計画を立てている。