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韓国空軍「セクハラ死亡事件」波紋広がる…参謀総長「責任痛感」辞意

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

李成龍(イ・ソンヨン)空軍参謀総長 オ・ジョンテク記者

韓国の李成龍(イ・ソンヨン)空軍参謀総長が4日、セクハラ被害申告後に組織的な懐柔に苦しんで死亡した空軍女性中士の事件に関連し、辞意を表明した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は李総長の辞意表明を受け入れた。

李総長はこの日午後、「一連の状況に重い責任を痛感し、2021年6月4日付で辞意を表明する」と明らかにした。

李総長は「セクハラによる空軍副士官の死亡事件などで国民に心配をかけることになり申し訳ない」とし「何よりも故人に深い哀悼の意を表し、遺族の方々には心から慰めの気持ちを伝える」と述べた。そして「痛みと傷が早期に治癒されることを望み、空軍に対する持続的な関心と声援をお願いしたい」と語った。


各軍総長の任命権者の文大統領は李総長の辞意表明を直ちに受け入れた。青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)は「李総長の辞表受理に関する手続きは最大限迅速に進める」と伝えた。李総長の退役志願書が受理されれば李総長は民間人となる。

昨年9月23日に第38代空軍総長に就任した李総長の在任期間はこの日基準で255日。8カ月で不名誉退陣する李総長は「歴代最短命総長」となる。在任期間が最も短かった歴代空軍総長はイ・ヤンホ第21代総長(1992年9月8日-1993年5月27日)で、在任期間は262日だった。

◆軍検察、空軍本部軍事警察を家宅捜索…証拠確保に注力

一方、国防部検察団は4日午前、この事件に関連し、忠清南道(チュンチョンナムド)鶏龍台(ケリョンデ)空軍本部軍事警察団と関連飛行団に対する同時多発的な家宅捜索に入った。1日に空軍から事件を移管された検察団が家宅捜索をしたのは今回が初めて。

検察団は、女性中士が3月初め所属部隊の第20戦闘飛行団にセクハラ被害を申告した後、軍事警察が事件を調査する過程での空軍の初動捜査問題と報告の遅れを立証するための証拠を確保することに注力している。

同じ日、国防部調査本部は第20戦闘飛行団軍事警察大隊に性犯罪捜査隊を急派した。調査本部は「今回の捜査を通じて空軍軍事警察の初動捜査関係を綿密に確認し、一点の疑惑がないように万全を期す」と述べた。

空軍が女性中士の申告直後から死亡後にいたるまで全過程で不良捜査をした状況が表れるなど波紋が広がると、文大統領も厳正な捜査を指示した。文大統領は前日、「この問題を単純に被害者と加害者の関係だけで見るのではなく、最高上級者までの報告と措置の過程を含む指揮ライン問題も調べ、厳重に処理すべき」と述べた。続いて「被害の申告以降、部隊内の処理、上級者と同僚の2次加害、被害の訴えの黙殺、死亡後の措置不十分などに対して厳正な捜査と措置がなければいけない」と強調した。李総長は文大統領の指示後、事件に関連して初めて辞任する軍指揮部となった。

3月2日、忠清南道瑞山(ソサン)の空軍部隊で勤務するこの女性中士はチャン某中士からセクハラを受けた。事件当日に上官にこれを知らせた女性中士は翌日、被害事実を正式に申告した。申告から2カ月間ほど休暇に入った女性中士は先月18日に休暇を終えて部隊に出勤したが、4日後の22日午前、部隊の官舎で遺体で発見された。

遺族はこの過程で軍当局の組織的な隠蔽および懐柔があったと主張した。また遺族は女性中士が生前に別の上官によるセクハラ被害も2回あったとし、前日に空軍第20戦闘飛行団所属の上官ら3人を追加で告訴した状態だ。



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