米国のグローバルサプライチェーンの再編が現実化した場合、韓国や日本など同盟国の参加を促すとの見方が出た。

全国経済人連合会（全経連）は２９日、ソウル汝矣島（ヨイド）の全経連会館で座談会「バイデン政権発足１００日、米国のグローバルサプライチェーンの再編方針と韓国の対応の方向性」を開いた。

全経連の権泰信（クォン・テシン）副会長は「韓国は中間財輸出の割合が７０％に達し、グローバルサプライチェーンへの依存度が高い」とし、「米国のジョー・バイデン大統領のグローバルサプライチェーンの点検行政命令が及ぼす影響について綿密な確認が必要」と座談会開催の趣旨を述べた。


バイデン大統領は２月に医薬品原料（ＡＰＩｓ）、半導体、レアアース、電気自動車のバッテリーなど主要産業品目のグローバルサプライチェーンを１００日間検討する行政命令に署名した。

韓国経済研究院の趙慶ヨプ（チョ・ギョンヨプ）室長は「韓国の産業別影響分析と対応」というテーマの発表で、「行政命令の根本的趣旨は、米国が先端産業の主導権を確保し、中国の台頭を阻止するためのもの」とし、「米国中心のサプライチェーン再編戦略に韓国や日本など同盟国の参加を促す可能性が高い」と分析した。

続けて、「米国の半導体産業支援による経済的効果を分析してみると、韓国の国内総生産（ＧＤＰ）の減少幅は０．０７％で、中国（０．３５％）の次に大きかった」とし、「半導体が含まれる電気・電子産業も韓国の生産量は０．１８％減少し、中国の次に打撃を受けるものと見られる」と付け加えた。

西江（ソガン）大学のキム・ヨンジン教授は、「バイデン大統領が『信頼できるサプライチェーンの構築』を目標とした中、デジタル技術が発展すればするほど商品より原材料の移動と市場中心の生産が活性化する」とし、「韓国のような中間財生産国家は、市場を持つ国から選択を強要されかねない」と述べた。

ポスコ経営研究院のイ・ジュワン研究委員は、「現在の市場の観点から見ると、半導体は中国、バッテリー素材は欧州が最大の市場に挙げられる」とし、「米国への投資を行う際は、需要に対する確信が必要」と指摘した。