文在寅（ムン・ジェイン）大統領は２６日、最近国際社会で感知されている新型コロナウイルスワクチンの輸出統制と買い占めに「賢く対応すべき」と呼びかけた。

文大統領はこの日、首席補佐官会議を主宰し、「国際的な連帯と協力が必要だが国際政治の現実はそうではない。国境封鎖とワクチン輸出統制、買い占めなどにより各自生き残りを図っている」と話した。また「われわれは国際的な連帯と協力を追求しながらもそうした冷厳な国際政治の現実を直視しなければならず、そんな時であるほどわれわれも内部的にまとまり賢く対応していかなければならない」と言及した。

これは最近米国などワクチン開発国でブースターショット（３回目の接種）などを理由にワクチン確保と輸出統制などの動きを見せる状況を示したものとみられる。


文大統領は「韓国の専門家らが判断したワクチン接種優先順位と集団免疫の目標時期、接種計画に基づきさまざまな種類のワクチンを割り当てて必要なワクチンを確保しており、契約された時期にワクチンを導入し、当初計画通りつまずくことなく接種を進めている。韓国と状況が異なる他の国と比較する必要はなく、韓国の状況に合わせて計画を立て、計画通りつまずくことなく実行することが何より重要だ」と強調した。

韓国政府のワクチン接種目標である１１月の集団免疫形成に対しても文大統領は「４月末までに３００万人、上半期中に１２００万人の接種計画を明らかにした。それ以上の接種が実施されるかはもう少し見守ればわかるだろう」と述べた。続けて「そのため政府の計画通りにできない場合には十分に問題提起ができるだけに現段階でワクチン問題を過度に政治化しワクチン需給と接種に対して漠然とした不安感をあおることがないようにしてほしい」

と呼びかけた。

２４日に韓国政府が発表したファイザー製ワクチンの追加契約に対しても文大統領は行政力と外交力を総動員した結果だと評価した。ワクチン開発国の自国優先主義と買い占めの中でも韓国がワクチンを確保できた理由について文大統領は、「防疫模範国という評価と企業が持っている世界最高水準のワクチン委託生産能力、特殊注射器生産能力などが大きな力になった」と言及した。

文大統領は「韓国企業は３種類のワクチンを委託生産しているが、今後もっと増える見通しだ。国民も自信を持ってほしい」と話した。