今年の東京夏季オリンピック（五輪）でも選手による政治的デモと意思表明が禁止される。

２２日（日本時間）、ＡＰ通信によると、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は昨年全世界のアスリート３５００人以上を対象に五輪憲章第５０条に関連したアンケート調査を実施した。

アンケート調査の結果、回答者の７０％は選手個人の意見を五輪競技場や開・閉会式で表出することは不適切だと考えていた。６７％は授賞台で抗議することも望ましくないと回答した。


ＩＯＣはこれを根拠に東京五輪でも選手の政治的意思表現を許さない原則を守る予定だ。ＩＯＣ憲章第５０条はいかなる種類のデモや政治的・宗教的・人種的扇動を五輪競技場や施設などで絶対に許容しないと規定している。スポーツの政治中立を強調する条項だ。

最近、米国で人種差別が激しくなり移民者がますます冷遇されるようになるなど社会不平等が悪化している中、米国スポーツスターが自国の変化を求めるアクションを取り始めた。国民儀礼の時にひざまずく行為、授賞台の上で拳を突き上げる行為などがこれを象徴している。

表現の自由を前面に出し、五輪憲章第５０条を廃止するよう求める声もあったが、まだ少数意見にすぎない。

ＩＯＣは公開の場所で政治意志を表現する選手にはそれ相応の懲戒を下す予定だ。

一方、米国オリンピック・パラリンピック委員会（ＵＳＯＰＣ）は自国選手に、黒人に対する人種差別抗議運動に関する「ブラック・ライヴズ・マター（Ｂｌａｃｋ　Ｌｉｖｅｓ　Ｍａｔｔｅｒ）」という、ややセンシティブなコピーがプリントされた服を着てもよいと許容した。だが、ＩＯＣは東京五輪では平和（ｐｅａｃｅ）、尊重（ｒｅｓｐｅｃｔ）、きずな（ｓｏｌｉｄａｒｉｔｙ）、包容（ｉｎｃｌｕｓｉｏｎ）、平等（ｅｑｕａｌｉｔｙ）などのような単語だけを選手のＴシャツに使うよう制限した。