米スター女優グウィネス・パルトローがキムチを手にしながら「新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）特効」と言及したことに関連し、英国保健当局が「推薦するほどのアドバイスではない」と話した。英国の権威ある日刊紙ガーディアンは２４日（現地時間）、「（英国）国民保健サービス（ＮＨＳ）がグウィネス・パルトローの『昆布茶とキムチ』新型コロナ助言に警告を送る」というタイトルをつけてデジタルトップ記事の一つとして報じた。

ＮＨＳは韓国の保健福祉部に匹敵する機関で、このような言及をしたのは医療担当局長のスティーブン・ポウィス氏で、ＮＨＳの最高位職だ。ロンドン大学医学教授でもある。韓国で言えば保健福祉部長官および疾病管理庁長級だ。

ガーディアンは「パルトローが虚偽情報をまき散らすことに対してＮＨＳ局長が厳重な警告を送った」と伝えた。ガーディアンが伝えたポウィス氏の話を訳すとこうなる。


「ここ数日間、残念なことにグウィネス・パルトローが新型コロナの症状を体験したということを知った。われわれは彼女の健康を祈るが、彼女が推薦したいくつかの解決策はわれわれＮＨＳが推薦する解決策とは実際に違う。新型コロナをわれわれは深刻に受け入れるべきで、科学を真剣に適用しなければならない」

ポウィス氏はまた「ソーシャルメディアを利用しているすべてのインフルエンサーは責任意識を持たなければならない」とし「虚偽情報（ｍｉｓｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）というものはウイルスと同じで国境を越えて移動し、変異を起こしながら進化する」と警告した。ポウィス氏がキムチを名指しでコロナに効果がないと発言したわけではない。パルトローの主張に対して警告を送り、そのようなインフルエンサーが新型コロナに関連する特定情報を広報することに警告を送ったのだ。

これに先立ち、パルトローは１７日、自身が経営するライフスタイルブランド「Ｇｏｏｐ」を通じて新型コロナ症状を体験したと公開して「非常に多くの勉強をし、自分のやり方が合っているということを裏付ける発見をした」と主張した。パルトローは「菜食中心の献立」を強調して「ココナッツタンパク質と砂糖無し昆布茶とキムチ」に言及した。昆布茶は米国で数年間人気を呼んでいる昆布で作った飲み物だ。パルトローはキムチに対しては「すばらしい砂糖不使用キムチも発見した」として「Ｍａｄｇｅ’ｓというブランドの菜食ダイコンキムチ」と話した。特定ブランドにまで言及したのだ。パルトローが言及したキムチをＭａｄｇｅ’ｓブランドで探してみた。

瓶の中に含まれているのは白菜キムチのようだった。パルトローが言及した「ダイコン」は日本語で大根を意味する。このブランドはこのキムチが菜食主義者のためのものであることを強調して「魚介類も使っていない」と広報している。魚介塩辛も使用していないことから、韓国の正統キムチとは違いがあるとみられる。１本４２５グラムで配送料別途で１０ドル（約１０６０円）で販売している。韓国の大企業のあるブランドキムチは約２倍の１キロで９０００ウォン（約８６０円）水準で売られている。

パルトローがキムチとともに勧めた方法は毎日１１時まで禁食すること、赤外線サウナに頻繁に行くこと、ハーブを含有したノンアルコールカクテル飲むなどがある。あわせて「Ｇｏｏｐ」で販売している特定カクテルを推薦した。ガーディアンがパルトローの今回の発言が自身のブランド「Ｇｏｏｐ」広報の一環だったという疑惑も提起した背景だ。ガーディアンは「Ｇｏｏｐは２０１８年にも特定製品を販売し、証明されていない健康効果を広報して問題を起こした」とし「当時商品を服用した者に相当な金額を慰労金として支払ったこともある」と伝えた。

ＮＨＳの警告性発言に対するパルトローおよびＧｏｏｐ側のコメントは２５日現在まだ出ていない。