野党「国民の力」の太永浩（テ・ヨンホ）議員が、北朝鮮が１４日に開いた第８回党大会記念閲兵式で新型と推定される潜水艦発射弾道ミサイル（ＳＬＢＭ）を公開したことと関連し、「北朝鮮が非核国である韓国に向けても核を先制的に使う可能性があることを公式化している実情でこれに対する韓国の対応も現実化しなければならない」と主張した。

太議員は１５日にフェイスブックを通じ、「金正恩（キム・ジョンウン）が前日の閲兵式の際に演説した内容のうち『核先制と報復打撃能力を高度化することに対する目標が提示された』『大勢力らの脅威を領土外で先制的に制圧できる水準に上った』など核先制攻撃の可能性を２回も言及した」と指摘した。

続けて「北朝鮮が第８回党大会を契機に核ドクトリンを『報復戦略』から韓国まで含めた『先制と報復戦略』に転換した」と分析した。


太議員は「北朝鮮は金日成（キム・イルソン）・金正日（キム・ジョンイル）時代に核を持続的に開発しながらも核兵器の使命を国や党の文書で明文化しておらず、北朝鮮が核戦略を明文化し始めたのは金正恩時代に入ってから」と評価した。

また、北朝鮮は金正恩執権初年の２０１２年に核保有を憲法で明らかにし、２０１３年に核保有国法を制定しながらも「韓国が米国とともに北朝鮮を先に攻撃しない限り韓国に対して核兵器を使わないという意味」という条項を盛り込んだと紹介した。

朝鮮中央通信がこの日公開した前日の閲兵式写真を見ると、「北極星５」と書かれたとみられるＳＬＢＭ数発が移動式発射車両（ＴＥＬ）に載せられて登場した。通信はこの日の閲兵式記事で「世界を圧倒する軍事技術的強さを確固と握った革命強兵の威力を力強く誇示しながら、水中戦略弾道弾、世界最強の兵器」が動員されたと紹介した。水中戦略弾道弾とはＳＬＢＭの北朝鮮式呼称だ。

新型ＳＬＢＭの公開は昨年１０月１０日の党創建７５周年閲兵式で「北極星４」を初めて公開してから３カ月ぶりだ。北極星５は北極星４と胴体の長さは似ているが、さらに太くなり弾頭部が長くなったことが把握され、多弾頭搭載型あるいは射程距離延長型の可能性が提起されている。