新型コロナウイルス感染症のパンデミック（世界的大流行）の中、プロサッカーの再開に関心が集まっている。やはり大陸別に、国別に雰囲気は異なる。新型コロナで打撃を受けた国のうち最初にプロサッカーを開始するＫリーグは期待の中で準備を進めている。世界のファンが５月８日に開幕するＫリーグに注目する。韓国プロサッカー連盟はＫリーグを「ポストコロナ時代」サッカーリーグの新たなモデルとする計画だ。

◆動き出したＫリーグ

国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）は７日、「２０２０－２１シーズン競技規定」を公表した。新しい規定にはハンドのファウルが適用される腕の部位を具体的に明記するなどいくつかの変化があった。新規定は６月のＡマッチからアマチュア競技にいたるまで全世界のサッカー競技に同じく適用される。プロサッカー連盟は新規定を適用することにし、Ｋリーグは新規定を真っ先に適用するリーグとなった。対象試合がなく「開店休業」状態であった海外のスポーツブックメーカーはＫリーグの開幕に合わせて一斉にベッティング商品を準備している。プロサッカー連盟は不法ベッティングや八百長の可能性を封鎖するためモニタリングを強化する。


◆中国は焦り、日本は落胆

開幕を準備中のＫリーグを眺める中国サッカーは焦りを感じている。中国は新型コロナ克服の象徴としてプロサッカーの開幕を念頭に置いている。ところが開幕の準備が遅れている。当初は１８日にシーズンを開始する予定だったが、選手に感染者が続出し、開幕をさらに２カ月延期した。中国スーパーリーグ（プロ１部リーグ）は新たに開幕日を６月２７日に決めたが、この日も不透明だ。医療専門家が「来月末に新型コロナがまた拡大する可能性がある」と懸念しているからだ。徹底的な準備なく開幕する場合、プロサッカーがウイルス拡大の媒体となりかねない。

日本Ｊリーグは落胆した雰囲気だ。政府が新型コロナによる国家非常事態宣言した状況であり、プロサッカーの再開時期が見えない。Ｊリーグは２月２１日に開幕し、第１節を終えた後に中断した。「上半期の再開は不可能」というのがリーグ実務陣の雰囲気だ。日本の日刊スポーツは２９日、「９月または１０月に無観客で再開する案が議論されている。６月１３日再開のシナリオを設定しているが、現在のところ実現の可能性は低い」と報じた。さらに一部の球団は破産危機を迎え、リーグの雰囲気が落ち着かない。サガン鳥栖は累積赤字が２０億円となり、コンサドーレ札幌は「５億円の純資産が残されていたが、１０月くらいにキャッシュが尽きることも想定される」と発表した。

横浜マリノスの在日韓国人ＧＫ朴一圭（パク・イルギュ、３１）はインスタグラムのライブ途中に人種差別攻撃を受けた。朴一圭が２７日、インスタグラムでファンと意思疎通する間、一部のネットユーザーが人種差別的なコメントを載せた。朴一圭はイベントを中断した。リーグの雰囲気を表す事件という指摘が出ている。横浜球団は「いかなる差別的な行為も絶対に許さない」と伝えた。

◆欧州リーグは各国に差

欧州の国別プロサッカーリーグは新型コロナ状況によって異なる。仏リーグ１は２９日にシーズンを終了した。フィリップ仏首相がこの日、「新型コロナのため２０１９－２０シーズンのリーグ１など主要スポーツイベントを９月まで開催しない」と宣言した。ボルドーに所属する韓国代表ＦＷ黄儀助（ファン・ウイジョ、２８）の欧州デビューシーズンはこのように早期に終了した。黄儀助は今季の直前にガンバ大阪（日本）からボルドーに移籍した。２６試合に出場し、６得点・２アシストをマークした。黄儀助は来月７日、論山（ノンサン）陸軍訓練所に入所し、４週間の基礎軍事訓練を受ける。

２０日に済州（チェジュ）西帰浦（ソギポ）海兵隊第９旅団訓練所に入所して基礎軍事訓練を受けている孫興民（ソン・フンミン、２８、トッテナム）は今後の日程に問題が生じた。イングランドプレミアリーグが６月８日から無観客でのリーグ再開を検討している。孫興民は５月８日に基礎軍事訓練を終える。すぐに英国に渡っても２週間は自宅待機しなければいけない。６月初めにリーグが再開する場合、実戦感覚と体力が戻るまでは出場が難しい。

独ブンデスリーガは５月９日に無観客での再開を準備中だ。しかしまだ政府の承認は出ていない。李在成（イ・ジェソン、２８、ホルシュタイン・キール）、白昇浩（ペク・スンホ、２３、ダルムシュタット）など韓国人選手は今月初めから各チームで練習している。リーグが再開されればすぐにプレーできる状態だ。