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【グローバルアイ】2019年、令和そして天皇

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

【グローバルアイ】2019年、令和そして天皇

「エンペラーウェザー(Emperor weather)」

徳仁天皇が即位した今月22日、NHKに出演したある大学教授がこのように話した。前日から土砂降りの雨が続いていたが、即位式が始まるや雨が止んだことを指して言ったものだった。

NHKニュースウェブでは「即位礼正殿の儀の直前 雨上がり虹かかる」という記事が写真とあわせて「多く読まれている記事」に入った。「富士山で初冠雪を観測」という記事も後に続いた。


天皇から神のような霊験さでも感じたのだろうか。前日雨が降ったのは「日本の神話に登場する三種の神器のうち、雲を掌握する剣が雨をもたらしたため」という話をする人もいた。即位式最後に安倍首相が腕をまっすぐに伸ばして「天皇陛下、万歳」を3度叫ぶ場面が重なりながら妙な気分になった。

即位式に出席した2000人近い内外賓の中で目につく2人がいた。昨年の沖縄戦没者追悼式で「平和の詩」を朗読した相良倫子さん(17)と2017年ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際運動団体ICANの活動家説サーロー節子さん(87)だ。

20万人を越える死傷者を出した沖縄戦の悲劇を素材にした相良倫子さんの自作詩「平和の詩」は強い反戦メッセージを含んでいる。「死の島と化したあの日」「戦力という愚かな力を持つことで、得られる平和など、本当は無いことを」という少女の叫びは、沖縄住民の反対にもかかわらず米軍基地の拡張を強行する安倍政権に与えるメッセージでもあった。

広島原爆被害者でもあるサーロー節子さんは被爆国であることを強調しながらも国連核兵器禁止条約には参加しなかった安倍政府を強く批判してきた。ICANがノーベル平和賞受賞者に選ばれた時、日本政府の反応は曖昧なものだった。外務省が2日後に論評を出したが、同年ノーベル文学賞を受賞した日系英国人カズオ・イシグロ氏には安倍首相が直接祝賀メッセージまで伝えたこととは明らかに比較された。

相良倫子さんもサーロー節子さんも安倍首相には手厳しいが、明仁上皇夫妻とは縁が深い。2人を即位式に招いたのは、明仁上皇の反戦、平和に対するメッセージを継承するという新天皇の意志を表わしたものといえる。

天皇の即位式は多くの話題を生んでいる。天皇は2分にもならない短い発言をしたが、学者は助詞一つまで解釈して「令和時代」の意味づけをしている。天皇から神の痕跡を探す姿と即位式の端々に残る「天皇主権」、そして人間として「象徴天皇」から感じられる隔たりはなかなか埋まらない。

ユン・ソルヨン/東京特派員



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