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【コラム】スーパーコリアン四天王

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朴賛浩(パク・チャンホ)は1994年、韓国人で初めてメジャーリーグに進出した。当時の米メディアは朴賛浩を紹介しながら名前の前に「オリエントエクスプレス」という修飾語を付けた。国内メディアは「コリアン特急列車」としたが、米国の記者らは「オリエントエクスプレス」という表現を使った。躍動的な投球フォームの朴賛浩にこの修飾語はふさわしかった。ところがこうした表現の根底には「アジア選手が米国舞台で通用するのか」という疑心と同時に「東洋人は西洋人より身体的に劣る」という偏見があった。

朴賛浩のケースのように西洋人が東洋人を眺める視線はそれほど良くない。西洋人にとって東洋人は体格が小さく、目がつり上がっているという印象が多い。「東洋人」とは誰なのか。標準国語辞典によると「東洋」とはユーラシア大陸の東部地域、すなわちアジアの東部および南部を表す。国別には韓国、中国、日本とインド、ミャンマー、タイ、インドネシアなどだ。

ところが東洋人はみんな体が小さくて弱いのか。東洋人を意味する言葉「オリエンタル(oriental)」はそのようなイメージを内包している。オリエンタルという言葉はいつからかアジアの人を蔑視するような侮辱的な意味として使われ始めた。このためオバマ米大統領は2016年、連邦法規や公式文書で黒人を侮蔑する「ニグロ」と共に「オリエンタル」という言葉の使用を禁止する法案に署名した。


その後、「オリエンタル」という言葉は辞書から消えた。しかしアジア選手に対する差別が完全に消えたわけではない。特にイングランドプレミアリーグでプレーする孫興民(ソン・フンミン)は今季も人種差別的な発言に苦しめられた。孫興民が差別と偏見を克服した方法は実力だった。今季、輝かしい活躍でトッテナムのエースに浮上した。孫興民のもう一つの武器は「スマイル」と親和力だ。いつも笑顔を見せている孫興民の表情に英国のファンも心を開いた。アジアを代表するスターになった孫興民は6月2日にビッグマッチを控えている。欧州チャンピオンズリーグの決勝だ。欧州チャンピオンズリーグは全世界スポーツ大会の中で賞金が最も多いビッグイベントだ。今年の優勝賞金は1900万ユーロ(約23億円)にのぼる。準優勝しても1500万ユーロを受ける。

米メジャーリーグでは左腕投手の柳賢振(リュ・ヒョンジン)が活躍している。定規で測ったようなコントロールと水が流れるような柔軟性で強打者を次々と制圧している。柳賢振は特に強打者との対決を避けず正面から勝負する。四球を与えるくらいなら本塁打を浴びるという覚悟で果敢にストライクゾーンに投げ込む。

アジア人の潜在力を見せるのはスポーツスターだけではない。孫興民がスペイン・バルセロナの競技場で欧州チャンピオンズリーグ決勝に臨む時、アイドルグループBTS(防弾少年団)は英ロンドンのウェンブリースタジアムでコンサートを開く。9万枚の入場チケットが90分間で完売したというニュースは信じがたいほどだ。BTSの公演を見ようとロンドンに行く世界のファンが多いため、飛行機が行き交う空の道が混雑するという。西欧のメディアはビートルズを上回るファンダムだと紹介した。

孫興民がチャンピオンズリーグ決勝戦に臨み、柳賢振がメジャー全体投手で防御率1位だ。BTSがビートルズに劣らない人気を謳歌する中、26日にはポン・ジュノ監督の作品がカンヌ映画祭でパルムドール(最高賞)に輝いた。一つ一つがすべて夢のような話だ。孫興民と柳賢振、BTSとポン・ジュノ。現実の生活は厳しいが、「スーパーコリアン四天王」を見ながら私たちは今日も笑う。

チョン・ジェウォン/スポーツチーム長



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