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救出の韓国人人質、劣悪な環境で1カ月間生活…「撤収勧告」マリも旅行

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ブルキナファソを旅行中に武装勢力に拉致されて救出された韓国人のチャンさんは、1年半前から世界旅行中だったことが13日、確認された。欧州を経てアフリカに渡ったのは今年1月で、北アフリカのモロッコからアフリカ旅程を始めたという。チャンさんはセネガル・マリを経てブルキナファソに4月初めに到着し、現地武装勢力に拉致されたのは4月12日と確認された。チャンさんはブルキナファソでバスに乗って隣国のベナンに向かう途中、現地武装勢力に拉致されたという。姉と最後にカカオトークのメッセンジャーで連絡を取ったのは3月末だった。

チャンさんは早ければ13日(現地時間)にも入院中の仏パリの病院で退院する予定だ。健康に特に異常はないが、心理的な安定が必要で関連検査などが追加された。チャンさんは早期帰国を希望していることが確認された。崔鍾文(チェ・ジョンムン)駐仏韓国大使がチャンさんに会って状況を把握した結果、チャンさんの健康状態はそれほど悪くないという。

チャンさんが拉致されたブルキナファソ地域は「旅行自制」(黄色警報)地域。ブルキナファソは1960年にフランスの植民支配から独立した後、7回のクーデターが発生するなど国内情勢と治安が不安定な状態だ。全域が「撤収勧告」(赤色警報)地域だったが、2015年に情勢が一部安定し、マリなど国境北部4州を除いては黄色警報に修正された。チャンさんの次の行き先のベナンは旅行自制など勧告措置がなかった。


しかしチャンさんが1月初めから滞在して移動してきた国の中でマリは国家全域が「撤収勧告」(赤色警報)地域。フランス政府はブルキナファソとベナンの国境地域を最も程度が高い「旅行禁止」地域に指定している。チャンさんが個人的に世界一周をしながら政府が旅行警報を発令した地域を自発的に旅行して拉致されたことをめぐり、一部では帰国費用を税金で支援するのは適切でないという批判も出ている。これに対し外交部当局者は「まだ(帰国費用を)支援するかどうかは未定」とし「しかし帰国費用は航空料などであり大きくない」と話した。

チャンさんと米国人1人をバスで拉致した武装勢力はマリを拠点とする「カティバ・マシナ」という団体と関係があると把握された。チャンさんは4月12日に拉致された後、マリに移される途中、フランス特殊部隊のコマンド・ウィベールに救出された。この過程でフランス特殊部隊員2人が命を落とした。チャンさんは拉致されてから約1カ月間、穴蔵など劣悪な状況で過ごしたことが把握された。武装勢力は食事を提供したが、最初の2週間は食事がほとんどできなかったという。しかしその後は少しずつ食事をし、運動などをしながら持ちこたえたことが確認された。虐待など非人道的行為はなかったことが把握された。

チャンさんを拉致した団体は韓国政府に対してはフランス軍救出作戦以前までいかなる連絡もしなかったと、外交部当局者は明らかにした。共に拉致された米国人はブルキナファソの米国大使館を通じてすぐに本国に送られた。しかし韓国はブルキナファソに大使館がないため、フランス政府と協力してパリに送る方法を選択したと、外交部当局者は説明した。

現在、政府が運営する旅行警報制度は旅行留意(藍色警報、身辺安全留意)→旅行自制(黄色警報、身辺安全特別留意、旅行の必要性を慎重に検討)→撤収勧告(赤色警報、緊急用務でない限り撤収、できるだけ旅行取消および延期)→旅行禁止(黒色警報、即時避難および撤収)の4段階。黒色警報地域への旅行を強行した場合は旅券法違反で刑事処罰も可能だ。詳細な情報は外交部領事関連ホームページ(http://www.0404.go.kr/dev/main.mofa)で確認できる。韓国政府は在外同胞領事関連の危機管理システムが整っているフランスと年内に意向書(LOI)を交換するなど関連協力を強化する計画だ。



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