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韓国スパコンがバージョンアップ…世界500位圏外から11位に(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国科学技術情報研究院(KISTI)国家スーパーコンピューター5号機開通式および導入30周年記念式を翌日に控えた6日午後、大田のKISTIでチョ・ミンス国家スーパーコンピューティングセンター長と研究員がスーパーコンピューター5号機の作動状態を点検している。

ドアを開けて入ると、対話ができないほどファンが騒音を立てている。スマートフォンの騒音計アプリで測定してみると80デシベル前後だった。地下鉄がそばを通過するときの騒音とほぼ同じだ。騒音の震源地は韓国の国家スーパーコンピューター5号機「ヌリオン」。468平方メートル(約140坪)の空間に高さ2メートル、幅1.2メートルの大型コンピューターシステム128台を並べた並列式スーパーコンピューターだ。性能は25.7ペタフロップス。6月基準で世界11位。パーソナルコンピューター(PC)約2万台に該当する性能で、人間70億人が420年間に計算する量をわずか1時間で処理できる能力を持つ。超高性能スパコンがファンの騒音を出すのは、計57万20個のコアが計算しながら発する熱を冷ますためだ。一日に成人3万7000人分の使用量に相当する1237万リットルの水がスパコンを回る。水冷と空冷を兼ねた二重冷却システムだ。

国家スーパーコンピューターが「バージョンアップ」した。2008年10月に導入されたスパコン4号機以来10年ぶりだ。科学技術情報通信部傘下の韓国科学技術情報研究院(KISTI)は7日、大田(テジョン)本院で国家超高性能コンピューター5号機開通式を開催し、サービスを始めた。10年前の導入当時に世界14位だったスパコン4号機タキオンはすでに2年前、順位発表の限界となる世界500位圏外に落ちた。

◆500位圏外に落ちた4号機の「退役」


4号機はその間、1万人以上の研究者と500以上の企業が活用し、1000件以上のSCI(科学技術論文索引)論文を生み出した。キム・グァンス蔚山科学技術院(UNIST)教授はスパコン4号機を活用して世界最高水準の電子記憶素子を開発し、未来メモリー市場を確保する土台を築いた。キム・ドンホ延世大教授は現代化学で最も重要な物性の一つ、分子方向性(aromticity)の逆転現象を世界で初めて明らかにした。スパコンは企業の生産性にも寄与した。KISTIによると、その間、国家スパコン4号機を通じて企業は新製品開発コストを78%、開発時間を61%削減できた。

チョ・ミンスKISTIスーパーコンピューティングサービスセンター長は「4号機はまだ研究を進行中の研究者がいるため年末までは稼働する」としながらも「並列コンピューター方式なので、すでに少しずつ必要とする機関にスーパーコンピューターを分けている」と伝えた。また「国家スーパーコンピューターは長くても5年ごとに最新型に入れ替えるのが望ましいが、韓国は予算不足のため今回10年ぶりの導入となった」と話した。

◆なぜ世界各国はスパコン競争をするのか

スーパーコンピューターは大容量のデータを超高速で分析・処理できるシステムだ。一般高性能コンピューターに比べて演算速度は数千倍以上速い。人工知能などビッグデータを処理する第4次産業革命分野の核心インフラだ。米国・欧州・中国・日本など先進国ではスーパーコンピューターを科学および産業競争力を確保するための必須資源と見なし、優秀なスーパーコンピューターを競争的に開発または導入し、国家レベルの活用戦略を立てている。現在世界1位のスーパーコンピューターは米国の「サミット」で、韓国5号機「ヌリオン」より10倍も優れた性能を持つ。世界10位内に米国のスパコンが6つも含まれている。中国も2位と4位のスパコンを保有し、日本も5位に入っている。

ヨム・ミンソンKISTI計算科学応用センター長は「スーパーコンピューターはその途方もない演算能力を通じて宇宙誕生の秘密に接近し、分子単位の極微の世界を探険させ、人体の遺伝情報を分析し、奇跡の新薬を生み出し、未来を予測して一歩先に対応できるようにした」と説明した。



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