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【時視各角】大統領はサウジに飛んで行かれよ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8・15記念演説で「すべての歴史には光と影がある」と述べた。

「19代大統領の文在寅も金大中(キム・デジュン)・廬武鉉(ノ・ムヒョン)だけでなく李承晩(イ・スンマン)・朴正煕(パク・チョンヒ)につながる大韓民国のすべての大統領の歴史の中にいる」という言及はイデオロギーを跳び越えて歴史の光は光のまま継承するという意志を見せた。そこで申し上げたいのでが、文大統領は過去の積弊を清算しても歴代大統領が一様に追求した技術蓄積、人材開発、ビジネス外交は清算しないことを願う。大統領が何度も「脱原発推進と原発の輸出は別個」と話したのも清算と継承を分別する精神だ。

原子力技術はお金も土地も資源もない最貧国で韓国大統領が選択した輝かしい一手だった。国費留学生は頭脳と責任感と勤勉さで先進技術を習得した(李承晩・朴正煕時代)。韓国人の力で設計・製作・施工・運営・修理をする国産技術が確保されると〔全斗煥(チョン・ドゥファン)・盧泰愚(ノ・テウ)〕、北朝鮮に韓国型軽水炉まで建てることになった〔金泳三(キム・ヨンサム)・金大中〕。大統領が不面識の中東の国王と6回電話で話した後、現場に飛んで行ってセールス談判をした上に大規模商業型原発4基の輸出を切り出した後〔李明博(イ・ミョンバク)〕、もう少し技術的努力を傾ければ潜水艦装着も可能な「小規模スマート原子炉」が開発された。この技術の伝授契約をサウジアラビアと結んだ〔朴槿恵(パク・クネ)〕。


そのサウジが10月中に1400MW級大型原子力発電所2基を作る国際入札を公告する。事業規模20兆~30兆ウォン。今回落札すれば2032年まで相次いで予定されている原発17基の工事の受注に有利だ。ところが主務部署である韓国産業通商資源部が決定的機会を蹴ってしまった。文大統領が国連演説のためにニューヨーク行きの飛行機に乗った9月18日のことだ。

オーストリア・ウィーンで開かれた原発会談にサウジからは原子力発電所政策の最高責任者である副首相級の高官が出席したが、産業部は課長職代行を送りだした。最低限、産業部長官が出席すべき席に部署書記官が出て行ったのだ。有力なライバルの中国が8月に常務担当副首相をサウジに送り、実権者である皇太子と会談を行ったのとは対照的だ。脱原発運動をした人が主務長官の席についたからなのか、青瓦台(チョンワデ、大統領府)に脱原発信派が多いからなのか分からないが「脱原発と原発輸出は別個」という大統領の約束が無惨に壊れた。

秋夕(チュソク、中秋節)連休の後、政府公論化委員会が選定した478人の市民参加団は新古里(シンゴリ)5、6号機原子力発電所を継続して建設するのか、永久中断するのかを巡り投票を行う。新古里5、6号機はサウジが国際入札時に提示する炉型と同じ1400MW級加圧型原子炉だ。サウジはスマート原子炉技術を伝授されるために数十人の人材を韓国に派遣する程好感を見せている。このように良い条件で産業部が原子力発電所輸出に消極的な理由は何か。積極的に努力する場合、市民参加団間に新古里5、6号機に対する好感が増えて「建設継続」側に投票することを懸念した小細工ではないことを願う。

機会が完全に消えてはいない。文大統領がセールス団を導いてサウジに飛んで行き、首脳会談をすれば反転のドアが開くだろう。最高統治者の誠意と意志を読めば、技術面で優位にあり、より好感が持てる韓国型原発をサウジが拒む理由がない。中東の盟主であるサウジの戦略的位置から米国も韓国を支援するだろう。国富が数十兆ウォン増え、雇用がのべ数十万件が創出される歴史的課題だ。大統領はサウジに飛んで行かれよ。雇用大統領がすべきことだ。苦しい国民にとって大きな秋夕のプレゼントになるだろう。

チョン・ヨンギ/中央日報コラムニスト



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