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輸入ビール割引攻勢に悩み深まる国産ビール=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

年度別輸入ビール規模

ソウル城北区敦岩洞(ソンブクク・トンアムドン)に住む会社員のパクさんは、最近、家の近くのコンビニエンスストアに行って輸入ビール「アサヒビール」を選んだ。3900ウォン(約387円)の価格だったアサヒ缶ビール500ミリリットルは、割引後は3000ウォンに下がった。直ぐ隣に陳列されていた国産のOBビール「エールストーン(Aleston)」は3300ウォン。

パクさんは「輸入ビールが国産より安いので自然に輸入ビールに手が伸びた」と話した。一般ビールの価格差もかなり縮まっている。アサヒ缶ビール350ミリリットルが2300ウォン、同じ容量のHite(ハイト)「カス(Cass)」は1850ウォン。ロッテ「クラウド(Kloud)」(2150ウォン)とはわずか150ウォンの差しかない。

輸入ビールの攻勢に国産ビールの憂いは深まるばかりだ。輸入ビールの大々的な割引販売で国産との価格差が縮まると消費者は輸入ビールに一気に集まっている。今月に入り、21日までセブンイレブンの輸入ビールの売り上げは32.6%増えた。半面、国産ビールの売り上げは13.1%増えるにとどまった。期間を長めにとっても同じことだった。大手スーパー「ロッテマート」の上半期の売り上げを分析した結果、国産ビールの比重は73.9%で昨年同期(79%)より落ちた半面、輸入ビールの比重は26.1%で昨年より5.1%ポイント上がった。


このような現象の表れは、流通業者が主導している輸入ビールの割引政策が最も大きな役割を果たしている。輸入ビールの場合、通常マージン幅が国産ビールより大きくて割引率を相対的に高めることができる。

半面、国産ビールの場合、国内の酒税法規定が適用されていて割引に制約を受けている。いかに安くしても出荷価格以下では販売できず、割引幅が小さくならざるをえないためだ。OBビール関係者は「理論上、輸入ビールは割引幅が無制限だが国産ビールは出荷価格が限界」とし「輸入ビールがだいたい20%前後割引して販売しているが、我々にはとてもではないが無理な割引幅」と話した。大部分の輸入ビールより、これまでのところ国産ビールのほうが安い。しかし輸入ビールが割引幅を大きくする場合、消費者が輸入ビールに殺到することもありうるという話だ。

輸入ビールの賞味期限が短いのも破格割引の原因だ。輸入にともなう運送期間のため、賞味期限が短いとみると流通業者は破格割引をしても在庫を減らす傾向にあるということだ。

旅客船セウォル号事件の影響もある。輸入ビールの攻勢に対抗して一部企業が新しいブランドを出して大々的なマーケティングに突入しようとした矢先、セウォル号事件が発生してすべてのイベントが中断されることもあった。

しかし輸入ビール攻勢には国内企業が口実を与えたという評価が多い。高級化している消費者の好みに追いつくことができなかったということだ。

ある酒類流通業者関係者は「企業等がさまざまなプレミアムブランドを出しているが、まだ消費者の“高級な舌”を魅了するには力不足」と話した。

輸入ビールの攻勢は今後も持続する公算が大きい。関税庁によると、今年上半期のビール輸入は5300万リットルで昨年同期より30%近く増えた。この傾向ならば、歴代最高値である昨年輸入量(9460万リットル)を越えるものと見られる。コンビニエンスストア「GS25」の関係者は「輸入ビールの割引は顧客誘引効果が高く、最近では常時的に実施している。コンビニ間での割引競争まで加わった状況」と説明した。ウォン高の傾向が強まって輸入単価が落ちている点も輸入ビール粗増加に影響を及ぼしている。

国内企業等も市場守勢に出た。ハイト眞露の関係者は「夏の休暇シーズンの間、『ニューハイト』の広報に全力を尽くす」と話した。OBビールは輸出物量を増やして国内不振を挽回する戦略を立てた。モンゴルで市場占有率20%を占めているカスで中国市場に進出する計画だ。OBビールの関係者は「最大株主であるアンハイザー・ブッシュ・インベブ(Anheuser-Busch InBev、ABインベブ)の海外ビール ブランドのうちで新規輸入する製品を検討している」と話した。



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