韓国政府が2015年韓日慰安婦合意の核心だった「和解・癒やし財団」の解散を21日に公式発表することが確認された。
この財団は被害者支援のために日本政府が拠出した10億円で慰安婦被害生存者と死亡者遺族に癒やし金の性格を持つ現金の支給事業を進めてきた。先月、大法院(最高裁)が強制徴用被害者に日本企業が慰謝料を賠償するよう命じる判決を下した後、行き詰まった韓日関係がさらに冷え込む見通しだ。
女性家族部のチェ・チャンヘン権益増進局長は20日、「21日午前、和解・癒やし財団の去就に関連して発表する予定」と述べた。外交部当局者も「財団処理問題の関連作業が詰めの段階にある」と伝えた。朴槿恵(パク・クネ)政府当時である2016年に設立された和解・癒やし財団は、事実上昨年末からその機能が全面的にストップした状態だった。文在寅(ムン・ジェイン)政府後の昨年12月、「財団の設立が拙速に行われた」とする慰安婦タスクフォース(作業部会)の調査結果が発表され、財団理事陣のほとんどが職から退いた。事実上、財団解散に対する公式発表だけが残っていた状況だった。
問題は日本政府が拠出した10億円の処理だ。今回の発表にはこの問題は含まれないと複数の政府関係者は伝えた。政府当局者は「10億円処理問題は今後、日本との協議を経て決める予定なので、今回の発表には含まれないだろう」と述べた。外交部当局者も「日本との協議などを経て合理的な案を用意する計画」と触れるにとどまった。
日本が拠出した10億円のうち、約半分の44億ウォンはすでに支払われた状態だ。生存被害者34人(2015年12月慰安婦合意時点基準)、死亡者58人が該当の金額をすでに受け取った。しかし、被害者や市民団体などを中心に、韓国政府が10億円を日本に返還しなければならないという声も大きい。
今年1月、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は被害者の金福童(キム・ボクドン)さん(92)と会った席で、金さんが「お金(10億円)から(日本に)送らなければならない」と話すと「悩んでいる」と答えた。康長官は当時、「我が政府にそのようなお金がある」とも付け加えた。
政府はすでにこのような方針を日本政府にも通知したことが把握された。日本共同通信は19日、匿名の日本政府関係者の言葉を引用し、韓国政府が財団の解散決定を日本側に伝え、日本政府はこれに対して「受け入れがたい話だ」という厳重抗議する方針を固めたと報じた。
財団解散は、事実上、韓日慰安婦合意の無力化を意味することだと専門家は解釈している。
しかし、共同通信によると、日本政府は財団解散に対しては厳重抗議するという立場を明らかにしながらも慰安婦合意の「破棄」に当たる表現は避ける方向だ。韓国政府に慰安婦合意の履行を引き続き求めていくことが外交上得策だとの判断に基づくものだという。
政府は今回の財団解散処理問題と先月の大法院の強制徴用賠償判決は別個の事案という立場だ。外交部当局者は「強制徴用判決は司法府の判断・決定に基づいて出されたもので、和解・癒やし財団問題はこれとは別個の次元」としながら「両者を関連付けて処理することは考慮していない」と述べた。
韓日関係の悪材料は今後も出てくる見通しだ。大法院が先月30日に新日鉄住金の強制徴用に対する賠償責任を認めたことに続き、今月29日には三菱重工業に対する大法院判決が予定されている。行政安全部が把握した強制徴用被害者は、死亡者と行方不明者を含めて21万6992人で、このうち生存者は約3500人だ。被害者が死亡していても遺族が訴訟を起こすことができる。
この財団は被害者支援のために日本政府が拠出した10億円で慰安婦被害生存者と死亡者遺族に癒やし金の性格を持つ現金の支給事業を進めてきた。先月、大法院(最高裁)が強制徴用被害者に日本企業が慰謝料を賠償するよう命じる判決を下した後、行き詰まった韓日関係がさらに冷え込む見通しだ。
女性家族部のチェ・チャンヘン権益増進局長は20日、「21日午前、和解・癒やし財団の去就に関連して発表する予定」と述べた。外交部当局者も「財団処理問題の関連作業が詰めの段階にある」と伝えた。朴槿恵(パク・クネ)政府当時である2016年に設立された和解・癒やし財団は、事実上昨年末からその機能が全面的にストップした状態だった。文在寅(ムン・ジェイン)政府後の昨年12月、「財団の設立が拙速に行われた」とする慰安婦タスクフォース(作業部会)の調査結果が発表され、財団理事陣のほとんどが職から退いた。事実上、財団解散に対する公式発表だけが残っていた状況だった。
問題は日本政府が拠出した10億円の処理だ。今回の発表にはこの問題は含まれないと複数の政府関係者は伝えた。政府当局者は「10億円処理問題は今後、日本との協議を経て決める予定なので、今回の発表には含まれないだろう」と述べた。外交部当局者も「日本との協議などを経て合理的な案を用意する計画」と触れるにとどまった。
日本が拠出した10億円のうち、約半分の44億ウォンはすでに支払われた状態だ。生存被害者34人(2015年12月慰安婦合意時点基準)、死亡者58人が該当の金額をすでに受け取った。しかし、被害者や市民団体などを中心に、韓国政府が10億円を日本に返還しなければならないという声も大きい。
今年1月、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は被害者の金福童(キム・ボクドン)さん(92)と会った席で、金さんが「お金(10億円)から(日本に)送らなければならない」と話すと「悩んでいる」と答えた。康長官は当時、「我が政府にそのようなお金がある」とも付け加えた。
政府はすでにこのような方針を日本政府にも通知したことが把握された。日本共同通信は19日、匿名の日本政府関係者の言葉を引用し、韓国政府が財団の解散決定を日本側に伝え、日本政府はこれに対して「受け入れがたい話だ」という厳重抗議する方針を固めたと報じた。
財団解散は、事実上、韓日慰安婦合意の無力化を意味することだと専門家は解釈している。
しかし、共同通信によると、日本政府は財団解散に対しては厳重抗議するという立場を明らかにしながらも慰安婦合意の「破棄」に当たる表現は避ける方向だ。韓国政府に慰安婦合意の履行を引き続き求めていくことが外交上得策だとの判断に基づくものだという。
政府は今回の財団解散処理問題と先月の大法院の強制徴用賠償判決は別個の事案という立場だ。外交部当局者は「強制徴用判決は司法府の判断・決定に基づいて出されたもので、和解・癒やし財団問題はこれとは別個の次元」としながら「両者を関連付けて処理することは考慮していない」と述べた。
韓日関係の悪材料は今後も出てくる見通しだ。大法院が先月30日に新日鉄住金の強制徴用に対する賠償責任を認めたことに続き、今月29日には三菱重工業に対する大法院判決が予定されている。行政安全部が把握した強制徴用被害者は、死亡者と行方不明者を含めて21万6992人で、このうち生存者は約3500人だ。被害者が死亡していても遺族が訴訟を起こすことができる。
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