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「韓国は過度な制裁でイランの自尊心を踏みにじった」

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「なぜ韓国が米国よりもイランに厳しいのかわかりません」。

韓国を代表するイラン通として知られる韓国イラン経済人協会のシン・ジェヒョン会長。彼は「韓国政府と金融業界はイランとの関係を間違って扱っている」と声を高めた。核交渉妥結でイラン市場に対する期待が高まる中、この4年間で27回もイランを訪れ同国の高官らと厚い関係を結んできたシン会長と会った。

――巨大なイラン市場がもうすぐ開かれるか。


「現在の状況では難しい話だ。何より韓国がイランの自尊心をとても踏みにじった。特にイラン政府はイラン系メラト銀行ソウル支社を閉鎖したことに腹を立てている。韓国政府がこの銀行の対外取り引きをすべて遮断したため従業員の給料も送金できない。このため『対イラン制裁は永遠ではないはずなのにこのように侮蔑感を与えても良いのか』という抗議をイラン高位層から何度も受けた。こんな状態なのにイランの工事や事業権を簡単に獲得できるだろうか。韓国ではなく日本や中国に与えればそれまでだ」

――最も大きい問題は。

「米国の顔色をうかがいながら法的な根拠もなく過度に規制することが最も深刻だ。以前に韓国銀行の口座を通じイランの疑わしい巨額が第三国に流れたことがある。その後イランと取り引きする中小企業は輸出前受金を受け取れなくなった。お金は来たが品物が輸出されなければその代金がどのように使われるかわからないということだ。しかしこれは誤った処理方式だ。交通事故が起きたので京釜(キョンブ)高速道路を閉鎖しようという方式ではないのか。韓国は法治国家だ。法に基づいてだめだと言わなければならない。イランは韓国の修交国であり友邦だ。敵国ではない。関連根拠もないのに適当にやっては困る。輸出前受金は中小企業にとっては血のようなお金だ。韓国政府はまた、用役費送金も形体がなくだめだというがこれもまた法的根拠がない」

――用役費送金が禁止された事例があるか。

「一昨年からKTがイランでコンサルティング事業をした。韓国の技術者がテヘランに行きイラン側関係者もソウルに呼び相互に信頼ができた。ところが突然に用役費送金はだめだと韓国側の銀行でブレーキがかけられ事業自体が中断した。その理由が『米国の対イラン制裁に良くない影響を及ぼすかもしれない』というものだ。用役費支給などに対しては韓国側銀行とイラン中央銀行間に契約があり、政府でも2011年1月に有権解釈を通じ可能といった。担当者が変わったからとそれがだめになるというのは契約違反や有権解釈を根拠なしにひっくり返すものだ。企業家の苦痛に目を背けた行政便宜主義的発想だ」

――イランとの関係が改善されれば。

「韓国がイランから買えるものは原油以外にも多い。だが、送金問題で簡単に輸入することができない。韓国は世界10大貿易大国だ。イランと取り引きする中小企業は2500社余りに達した。それでも米国の顔色を見ながら不必要な制裁をするのが穏当なのか」。(中央SUNDAY第351号)



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