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信号も見えない…最悪のスモッグに中国人がパニック

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「高校3年だが、学校に行けず心配だ」。20日、北京の亮馬橋で会った王悦含さん(18)は5日間続いた「赤色」スモッグが入試にまで影響を及ぼすと言ってため息をついた。

毎年繰り返されるスモッグに北京市民の徐成龍さん(27)は自暴自棄の状態だ。「むしろよかった。スモッグ都市の北京を広く知らせることができる」。

北京朝陽区のショッピングモール「藍色港湾」のカウンター店員ワン・チェンさんは「週末からマスクとミネラルウォーターがよく売れ、一部の機能性マスクは売り切れた」と語った。


19日夜から部屋の中の空気清浄器は激しく稼働している。空気質量指数(AQI)が300を超えると赤いランプがつき、ファンの速度が速くなる。北京気象台は20日、一部の地域の可視距離が50メートル未満とし、「黄色霧注意報」まで発令した。16日に発令されたスモッグ「赤色警報」と重なり、北京のスモッグは最悪となった。

北京都心の国貿は乗用車奇数偶数制度で車が大幅に減ったが、交差点の信号がよく見えず車は徐行していた。小中高校と幼稚園が休校となり、一部の学校ではインターネット講義を行った。北京第2中学の数学教師の魯智虎さんは19日、誰もいない教室のカメラの前でインターネット遠隔授業をした。学校側は約4000人がインターネット授業を受講したと明らかにした。

災難性スモッグのため、空気の質指数が最悪を更新する「暴表(新記録)」が続出した。中国人が使用する空気の質測定アプリのPM2.5最大数値はほとんど500だ。20日午前に634の観測都市のうち河北省石家荘市など13都市でPM2.5数値が500マイクログラム/立方メートルを超えた。前日、石家荘市の世紀公園観測所のPM2.5数値は1015マイクログラムとなった。この数値は世界保健機関(WHO)基準値の40倍を超える。住民らは「人間浄化機に転落した感じ」と語った。

スモッグ脱出行列も続いた。航空券を販売するオンラインサイトでは20日、北京からスモッグを避けて南部の休養地に向かう航空便が16日の「赤色警報」発令前に比べて3倍以上増えたと伝えた。三亜・大里・厦門行きの航空便はファーストクラスの一部を除いてすべて売れた。あるオンライン旅行会社は毎年スモッグを避けて海外を訪問する中国人観光客(遊客)を15万人と推算した。

交通にも支障が生じた。20日未明、北京首都空港は霧とスモッグのため航空便169便がキャンセルとなった。北京-昆明高速道路と第6都市循環高速道路は通行止めとなった。中国新聞網はスモッグ「赤色警報」発令地域が19日、17省・市の71都市、142万2000平方キロメートル(韓半島の6.4倍)に拡大したと伝えた。馬学款・中央気象台首席予報官は「22日に北側から冷たい空気が南下し、今回のスモッグは消える」と予報した。

中国発スモッグは韓半島(朝鮮半島)にはほとんど影響を与えない見込みだ。北京で大気が停滞し、スモッグが広がらないうえ、中国発スモッグを韓半島に流入させる西風は吹かないと予想されるからだ。環境部国立環境科学院のシン・ドンホ予報官は「北京では現在、風がほとんどないか、弱い東風が吹いていて、スモッグが韓半島に流入する可能性は低い」とし「21日に韓半島では全国的に雨が降った後、北風が吹くと予想されるため、中国のスモッグの影響で粒子状物質が表れる確率は非常に低い」と伝えた。



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