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【時論】韓国版グーグルやアップルが誕生するには(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
このところいつになく人々の関心が健康に注がれている。『百歳人生』という歌が空前のヒットを記録したことだけ見てもそうだ。

時代が時代であるから人々は単純に運動を「する」ことにとどまらない。腕時計型運動量測定機を通じて自身の運動量、心拍数、摂取・消費カロリーなどを具体的に測定して記録し、運動量の目標を設定して体系的に健康を維持する。われわれは健康をデザインする時代を生きているのだ。

韓国系米国人ジェームズ・パクはすでに9年前にこうしたトレンドを看破し運動量測定機を専門にするフィットビットを創業した。現在年間売り上げ9000億ウォン(約816億円)規模の運動量測定機分野でトップ企業に成長した。運動量測定機だけはアップルやナイキのような世界的な企業の売り上げを上回る。年間2000万台以上の運動量測定機を売っている。


ジェームズ・パクが韓国で創業したなら結果はどうだっただろうか。フィットビットの核心技術が事業初期に流出したり無断で複製され企業がまともに成長できたか心配が先に立つ。

実際に韓国にはジェームズ・パクに劣らない情熱と実力を備えていても環境が不備で機会を失ってしまう中小企業が多い。韓国で知的財産権侵害を経験した中小企業の割合は2012年の4.3%から2014年には7.0%と持続的に増加しているということは懸念される部分だ。

これといった天然資源のない韓国で国家発展の唯一の原動力は技術力だ。中小企業に対する技術侵害を放置したまま未来発展動力を論じるのは理屈に合わない。いまや情報技術(IT)、ベンチャー企業のためではなく、未来世代が生きていく土壌を用意するという次元で知的財産権をしっかり保護しなければならない時だ。

知的財産権は国家産業の根幹となる高度な先端技術から、商標、デザイン、文学、音楽、美術作品など実に多様な分野にわたっている。われわれの生活とあまりにも深い関係を結んでおり、知らず知らずにその権利を害するケースが頻繁に発生する。したがってわれわれがその権利の重要性を理解し保護するためには政府・企業・消費者のすべてがともに努力しなければならない。

まず韓国政府は技術を持つ中小企業を保護するために多様な技術保護制度と法律支援を拡大し、関連紛争が発生した場合には速やかに処理するための仲裁・調停制度など制度的装置を十分に用意しなければならない。中小企業に技術力はその企業のすべてだ。特に紛争発生時に解決時間が遅いほど企業の生存には致命的だ。



【時論】韓国版グーグルやアップルが誕生するには(2)

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