「アップル『iPhoneX』の販売価格と供給量は有機ELを単独供給するサムスンディスプレーにかかっている」。
台湾KGI証券アナリストのミンチ・クオ氏が7日に配布した報告書の要旨だ。サムスンディスプレーがどの程度の価格でどれだけ多くの有機ELディスプレーを供給するかによりiPhoneXの販売が大きな影響を受けるという分析だ。
アップルが現地時間12日に公開したiPhoneXは過去のiPhoneシリーズに比べ韓国製電子部品の依存度が高まった。有機ELだけでなくユーザーの顔を認識してロックを解除するカメラなどiPhoneXの革新機能の大部分が韓国製電子部品を基盤としたものだった。iPhoneXが多く売れれば最も大きな恩恵を得る国のひとつが韓国という観測が出てくる理由だ。
まずアップルがiPhoneの象徴だった前面下部のホームボタンをなくして導入したフレキシブル有機ELパネルはすべてサムスンディスプレーが供給している。サムスン電機、BH、インターフレックスなどサムスンディスプレーの協力会社も大挙納品契約を獲得している。これら企業はiPhoneXにフレキシブルプリント基板(PCB)を大量供給する。フレキシブル有機ELには固いPCBの代わりに曲げられるフレキシブルPCBが必要だが、アップルとしてはこれら企業以外に他の選択肢がなかったという分析だ。ユーザーの顔を認識するiPhoneXのトゥルーデプスカメラと裏面のデュアルカメラはLGイノテックが生産する。
また、最大256ギガバイトに達するiPhoneXのメモリー容量は韓国の半導体メーカーの3次元(3D)NAND型フラッシュを活用したものだ。各種電子部品であふれたスマートフォン内部で保存容量を増やすにはメモリーを垂直に積まなくてはならないが、これは3DNANDでだけ可能だ。サムスン電子とSKハイニックスはiPhoneXに使われる3DNANDの60%ほどを供給する。バッテリーはLG化学とサムスンSDIが日本と中国のメーカーとともに供給している。サムスンSDIはiPhoneXのディスプレーに使われる有機EL粒子も製造する。韓国の中小企業NDフォスもiPhoneXに防水・防塵用テープを納品している。
アップルは伝統的に単一部品にさまざまな供給元を置いて競争させる「マルチベンダー」方式を好んできた。だが今回有機ELディスプレーとトゥルーデプスカメラはサムスンディスプレーとLGイノテックが単独で供給する部品だ。アップルは供給元を追加で確保するためにシャープなど他の企業に設備だけでなく研究開発資金まで一部支援したが、希望する水準に合う部品を得るのに失敗したという。電子業界関係者は「部品性能が高まるほどアップルの要求条件に合わせられる企業を探すのが難しくなっている。韓国企業に対するアップルの依存度はますます高まるだろう」と話す。
来年にはバッテリーでもマルチベンダー戦略を断念するものとみられる。形をL字形にしてスマートフォンの内部空間の効率を最大化するバッテリーを採用する計画だが、これはLG化学だけが量産できるためだ。
台湾KGI証券アナリストのミンチ・クオ氏が7日に配布した報告書の要旨だ。サムスンディスプレーがどの程度の価格でどれだけ多くの有機ELディスプレーを供給するかによりiPhoneXの販売が大きな影響を受けるという分析だ。
アップルが現地時間12日に公開したiPhoneXは過去のiPhoneシリーズに比べ韓国製電子部品の依存度が高まった。有機ELだけでなくユーザーの顔を認識してロックを解除するカメラなどiPhoneXの革新機能の大部分が韓国製電子部品を基盤としたものだった。iPhoneXが多く売れれば最も大きな恩恵を得る国のひとつが韓国という観測が出てくる理由だ。
まずアップルがiPhoneの象徴だった前面下部のホームボタンをなくして導入したフレキシブル有機ELパネルはすべてサムスンディスプレーが供給している。サムスン電機、BH、インターフレックスなどサムスンディスプレーの協力会社も大挙納品契約を獲得している。これら企業はiPhoneXにフレキシブルプリント基板(PCB)を大量供給する。フレキシブル有機ELには固いPCBの代わりに曲げられるフレキシブルPCBが必要だが、アップルとしてはこれら企業以外に他の選択肢がなかったという分析だ。ユーザーの顔を認識するiPhoneXのトゥルーデプスカメラと裏面のデュアルカメラはLGイノテックが生産する。
また、最大256ギガバイトに達するiPhoneXのメモリー容量は韓国の半導体メーカーの3次元(3D)NAND型フラッシュを活用したものだ。各種電子部品であふれたスマートフォン内部で保存容量を増やすにはメモリーを垂直に積まなくてはならないが、これは3DNANDでだけ可能だ。サムスン電子とSKハイニックスはiPhoneXに使われる3DNANDの60%ほどを供給する。バッテリーはLG化学とサムスンSDIが日本と中国のメーカーとともに供給している。サムスンSDIはiPhoneXのディスプレーに使われる有機EL粒子も製造する。韓国の中小企業NDフォスもiPhoneXに防水・防塵用テープを納品している。
アップルは伝統的に単一部品にさまざまな供給元を置いて競争させる「マルチベンダー」方式を好んできた。だが今回有機ELディスプレーとトゥルーデプスカメラはサムスンディスプレーとLGイノテックが単独で供給する部品だ。アップルは供給元を追加で確保するためにシャープなど他の企業に設備だけでなく研究開発資金まで一部支援したが、希望する水準に合う部品を得るのに失敗したという。電子業界関係者は「部品性能が高まるほどアップルの要求条件に合わせられる企業を探すのが難しくなっている。韓国企業に対するアップルの依存度はますます高まるだろう」と話す。
来年にはバッテリーでもマルチベンダー戦略を断念するものとみられる。形をL字形にしてスマートフォンの内部空間の効率を最大化するバッテリーを採用する計画だが、これはLG化学だけが量産できるためだ。
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