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予想外の伝染力 MERS「韓国型変種」か

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
MERSはコロナウイルスの一種だ。遺伝型で見ると、風邪・SARS(重症呼吸器症候群)ウイルスの「いとこ」程度となる。

ウイルスは生物と無生物の境界線の存在だ。自分の遺伝情報を広める時、人のようにDNAを利用する種(DNAウイルス)があるかと思えば、MERSのようにRNAを利用する種(RNAウイルス)もある。RNAはDNAに比べて分子構造が不安定だ。遺伝情報が誤って複製されて変種が生じる可能性が高い。MERS変種の懸念が絶えない理由だ。

ひとまず官民合同対策班の専門家は変種の可能性は低いとみている。金宇柱(キム・ウジュ)大韓感染学会理事長は「MERSウイルスが伝播力が速いものに変移したとすれば、最初の患者が感染した中東で広がるべきだが、そうではない」と述べた。単に免疫力が落ちた患者が多い病院内で感染が多いという説明だ。


実際、MERSは伝播力で2003年に流行したSARSと比較される。SARSは4カ月間にわたって世界に広がり、8000人以上の患者が発生したが、MERSはそうではない。

「変種の可能性がないと速断することはできない」という意見もある。キム・ジョンギ高麗大薬科大教授(ウイルス学)は「遺伝子の変移は一瞬にして現れたりする。潜伏期間に体内で変移が起きる可能性もある」と説明した。また「SARSとは違いMERSはウイルスの特性に関する研究がほとんどない」とし「MERSの伝播力が弱いという話は、限られた中東事例を根拠とした推定にすぎず、科学的な根拠はない」と述べた。

「変種MERS」かどうかは、中東の「元祖」ウイルスと韓国患者のウイルスの遺伝情報を一つ一つ対照してこそ正確に分かる。政府は国内外の研究所4カ所にこの分析を依頼した。今週中に結果が出るとみている。



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