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【中央時評】日本の浪漫的愛国心(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
11月12日の日本の新聞は東京戦犯裁判を検証する委員会が首相直属機関として設置されると報じた。その日は東京裁判宣告67周年であり、その便りはさらに陰鬱に感じられた。

東京裁判は太平洋戦争を公式的に終える手続きだった。日本が1931年に満州を侵攻した後、1945年に米国に降伏するまで、日本が犯した無数の過ちに対して明白な責任がある戦犯25人に責任を問うたのだ。少数の指導者にのみ責任を問うたため、東京裁判は「浄化法」の性格を帯びた。第2次世界大戦で日本の人々が犯した重大な罪を象徴的に洗い落としたのだ。それで独ニュルンベルク裁判とともに東京裁判は残酷な戦争を公式的に終え、新しい国際秩序を用意する契機となった。

そのような手続きを日本政府が検証するというのは、第2次世界大戦後に用意された国際秩序を根本的に揺るがすものだ。日本憲法の条項を変えるのとは次元が違う。日本憲法自体が東京戦犯裁判の土台の上に作られたものだ。


その裁判は正当性も獲得した。先例がなかったため裁判に対する憂慮も多く、法理的問題も指摘された。実際、インド人判事ラダ・ビノード・パールは日本軍が蛮行を犯したのは確かだが、戦犯裁判は「勝者の報復」とし、すべての被告が無罪だと判決した。しかし裁判が公正に進行されて心配はかなり解消され、その裁判を引導した原則は国際法の中に定着した。特に「人道に対する罪」は後に出てきた残酷な犯罪を処理する概念的な基礎を提供した。

したがって日本政府が今になって東京裁判を検証するというのは理解しがたく、懸念される。検証で日本が得る実益がないという点が気にかかる。

第2次世界大戦で日本が見せた行動は非常に傲慢、不道徳、残忍であり、再び言及すること自体が日本としては恥ずかしくマイナスとなる。

結局、今回の動きの動力は日本の人々の「浪漫的な愛国心」という話になる。現代の大衆は祖国の栄光を最高の価値と感じる。それで祖国の歴史を体験し、祖国の「歴史的権利」を享受しようとする。日本の人々としては日本が東アジアと西太平洋を征服した1940年代初葉を記憶し、当時抱いた世界支配の夢を懐かく思うだろう。

成功的な近代化で日本が突然強盛になると、日本支配層は天皇を媒介に神と交信する日本の民族が世界を統一して支配するという神話的な歴史観を作り出した。西洋の植民地になった東アジアから西洋の勢力を追い出してアジア諸国が共に繁栄する「大東亜共栄圏」は、このような過程の最初の段階だった。もちろんそこでも支配者は日本の民族だったし、他の劣等な民族は「身分相応」の地位を占めた。このような神話的な歴史観に基づき、日本は西洋の宗主国よりはるかに差別的で収奪的な政策を見せた。それで当初は日本軍を解放軍として歓迎した東南アジアの人々が日本に敵対的になった。良識がある日本の知識人には、こうした神話的な歴史観を日本人全体が追ったという事実が日本軍の蛮行よりもっと恥ずかしいことかもしれない。



【中央時評】日本の浪漫的愛国心(2)

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