「金正恩(キム・ジョンウン)委員長は父(金正日総書記)よりはるかに大胆な冒険家だ。勝負師のトランプ大統領と包括的なビッグディールを妥結する可能性が高い。しかし米朝間の衝突は包括的な合意後の履行と検証の過程で生じるかもしれない」。
ブルッキングス研究所のジョン・パク(韓国名パク・ジョンヒョン)韓国学教授が中央日報のインタビューで述べた米朝首脳会談だ。パク氏は「金正恩専門家」だ。コロンビア大博士、ニューヨーク・ハンター大学助教授を経て昨年8月まで約9年間、米中央情報局(CIA)で対北朝鮮選任分析官を務め、大統領への情報報告書を作成した。金正恩国務委員長のプロファイリング(性格分析)はパク氏の核心業務の一つだった。
パク氏は「金正恩委員長は昨年、デニス・ロッドマン氏が北朝鮮を訪問して渡した『トランプ自伝』を通じてトランプ大統領の交渉スタイルについて十分に研究したはず」とし「伝統的な外交官とは違い、本能的な勝負師であるトランプ大統領も会談の成功を望むだけに合意の可能性は高い」という見方を示した。また「文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩委員長が非核化より平和協定で速やかに動くため、トランプ大統領まで3人が歩調をうまく合わせて進めるかは分からない」とし「金正恩委員長は韓米同盟公約の弱化を、中国は韓半島での米国の存在感弱化を狙うだろう」と警告した。
パク氏へのインタビューは3日(現地時間)、米ワシントンのブルッキングス研究所で行われた。以下は主な問答。
--先月27日の南北首脳会談はCIAプロファイラーだったパク氏に多くの分析材料を提供したと思うが、金正恩委員長はどのように見えたか。
「2000年と2007年の会談と3回目の会談の違いはテレビとソーシャルメディアで生中継された首脳会談という点だ。金正恩が生中継を認めたのは自分が『正常な人物』であることを世界に見せようとしたためだと考える。北側の板門閣を出てから文大統領と共に軍事境界線(MDL)を渡る姿を演出したのは非常に魅力的でドラマチックだった。彼は北朝鮮という異常な国の漫画のキャラクターではなかった。ユーモア感覚を持ち、文大統領に敬意を示して礼遇した。人々が望んだ正しい話、すなわち韓半島(朝鮮半島)非核化と平和のために努力し、核実験場を閉鎖すると述べた。彼は『ロケットマン』から人望のある政治家(statesman)、世界の指導者(world leader)としてのイメージ転換に成功した。一国の首脳として同等に待遇を受けたいという欲望が金委員長が核開発を追求した主な動機だったようだ。会談の結果、金正恩委員長の信頼度が上がって反転した。問題は人々がイメージを誠意と同一のものと認識するという点だ。私たちは彼の対話の試みを受け入れながらも、彼が本気かどうか会談でテストしなければいけない。私の観点では現段階で彼はトランプ大統領と同等な地位で会う手段であり自分が米国にひざまずいてもの乞いをする人間ではないということを見せようと、このような外交的劇場を活用していると見ている」
--南北会談後も金正恩委員長に対するあなたの評価は変わらないということか。
「その通り。私の観点で彼は明らかに外交ではるかに大きな自信を見せた。これに先立ち中国を訪問してこのような自信を見せ、今回、軍事境界線を越えて韓国の地で文大統領に会い、さらに自信が生じた。今回、彼は正しい話をすることで周囲の評価を操縦できることも見せたが、それは非常に疑わしい行動だ」
--金正恩委員長は「文大統領を白頭山(ペクドゥサン)に招請したいが、北朝鮮の交通に不便を感じるだろう」と問題を認める姿も見せた。
「それを見た時に私が最初に抱いた考えは『道路を掌握する誰かが苦境に立たされるだろう』というものだった(笑)。2つ目、彼は内省的な父とは違い、はるかにカリスマがあり透明だという点だ。2012年に人工衛星打ち上げに失敗した時、北朝鮮は初めて失敗の事実を認めた。その時から金正恩委員長は失敗に非常にオープンだ。彼は自分が開放的、透明であることを見せた。こうした自分の率直さを魅力攻勢の一つとして活用する一方、文大統領に道路とインフラ開発に対する経済協力を示唆する有能なところも見せた」
--金正恩委員長が核を放棄して経済開発を優先する信号と見ることができるだろうか。
「彼が本当に経済開発を望んでいるのは事実だ。しかし私は他の人の希望とは違い、金正恩委員長が経済建設に努力する必要があるからといって核を放棄するとは思わない。金正恩委員長は『核でなければ経済』という二分法でなく『核と共に経済』を発展させることを望む。それが並進だ。先月の党政治局会議でもう実験は必要ないと述べたが、核を放棄するという意味ではない。金正恩委員長は核兵器が経済開発を保証すると信じている。核兵器を保有していないとすれば誰も自分たちを助けようとしないだろう」
--元CIAプロファイラーからみて、金正恩委員長は祖父の金日成(キム・イルソン)主席、父の金正日総書記と比べて性格や統治スタイルにどんな違いがあるのか。
「祖父は核兵器を保有できなかったが、リーダーシップで見ると祖父に近い。性格も金正日総書記ははるかに小心で内省的だが、金正恩委員長は自信を持っている。父から非常に進展した核プログラムを受け継いだが、6年半の統治期間での成就は注目を集める。特に徐々に大きなリスクを負って境界を広めていった。昨年の大陸間弾道ミサイルだけでなく、潜水艦発射など多様な種類のミサイル試験をしただけでなく、空港でVX神経ガスで異母兄を暗殺した。米ソニー映画会社を相手にサイバー攻撃までするなど新しい分野の挑発もためらわない冒険家だ。新世代で技術に優れているだけでなく、ミサイル試験現場の写真にも登場し、核ミサイル所有権も強調する。自分たちの方法の首脳外交にも自信を持つことになった。一言で父よりも度量が大きく、速やかに行動し、有能だ。公式に夫人を公開しない父とは違い、李雪主(イ・ソルジュ)夫人を公開して首脳会談を支援させ、自分を正常な人物として映るようにした」
ブルッキングス研究所のジョン・パク(韓国名パク・ジョンヒョン)韓国学教授が中央日報のインタビューで述べた米朝首脳会談だ。パク氏は「金正恩専門家」だ。コロンビア大博士、ニューヨーク・ハンター大学助教授を経て昨年8月まで約9年間、米中央情報局(CIA)で対北朝鮮選任分析官を務め、大統領への情報報告書を作成した。金正恩国務委員長のプロファイリング(性格分析)はパク氏の核心業務の一つだった。
パク氏は「金正恩委員長は昨年、デニス・ロッドマン氏が北朝鮮を訪問して渡した『トランプ自伝』を通じてトランプ大統領の交渉スタイルについて十分に研究したはず」とし「伝統的な外交官とは違い、本能的な勝負師であるトランプ大統領も会談の成功を望むだけに合意の可能性は高い」という見方を示した。また「文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩委員長が非核化より平和協定で速やかに動くため、トランプ大統領まで3人が歩調をうまく合わせて進めるかは分からない」とし「金正恩委員長は韓米同盟公約の弱化を、中国は韓半島での米国の存在感弱化を狙うだろう」と警告した。
パク氏へのインタビューは3日(現地時間)、米ワシントンのブルッキングス研究所で行われた。以下は主な問答。
--先月27日の南北首脳会談はCIAプロファイラーだったパク氏に多くの分析材料を提供したと思うが、金正恩委員長はどのように見えたか。
「2000年と2007年の会談と3回目の会談の違いはテレビとソーシャルメディアで生中継された首脳会談という点だ。金正恩が生中継を認めたのは自分が『正常な人物』であることを世界に見せようとしたためだと考える。北側の板門閣を出てから文大統領と共に軍事境界線(MDL)を渡る姿を演出したのは非常に魅力的でドラマチックだった。彼は北朝鮮という異常な国の漫画のキャラクターではなかった。ユーモア感覚を持ち、文大統領に敬意を示して礼遇した。人々が望んだ正しい話、すなわち韓半島(朝鮮半島)非核化と平和のために努力し、核実験場を閉鎖すると述べた。彼は『ロケットマン』から人望のある政治家(statesman)、世界の指導者(world leader)としてのイメージ転換に成功した。一国の首脳として同等に待遇を受けたいという欲望が金委員長が核開発を追求した主な動機だったようだ。会談の結果、金正恩委員長の信頼度が上がって反転した。問題は人々がイメージを誠意と同一のものと認識するという点だ。私たちは彼の対話の試みを受け入れながらも、彼が本気かどうか会談でテストしなければいけない。私の観点では現段階で彼はトランプ大統領と同等な地位で会う手段であり自分が米国にひざまずいてもの乞いをする人間ではないということを見せようと、このような外交的劇場を活用していると見ている」
--南北会談後も金正恩委員長に対するあなたの評価は変わらないということか。
「その通り。私の観点で彼は明らかに外交ではるかに大きな自信を見せた。これに先立ち中国を訪問してこのような自信を見せ、今回、軍事境界線を越えて韓国の地で文大統領に会い、さらに自信が生じた。今回、彼は正しい話をすることで周囲の評価を操縦できることも見せたが、それは非常に疑わしい行動だ」
--金正恩委員長は「文大統領を白頭山(ペクドゥサン)に招請したいが、北朝鮮の交通に不便を感じるだろう」と問題を認める姿も見せた。
「それを見た時に私が最初に抱いた考えは『道路を掌握する誰かが苦境に立たされるだろう』というものだった(笑)。2つ目、彼は内省的な父とは違い、はるかにカリスマがあり透明だという点だ。2012年に人工衛星打ち上げに失敗した時、北朝鮮は初めて失敗の事実を認めた。その時から金正恩委員長は失敗に非常にオープンだ。彼は自分が開放的、透明であることを見せた。こうした自分の率直さを魅力攻勢の一つとして活用する一方、文大統領に道路とインフラ開発に対する経済協力を示唆する有能なところも見せた」
--金正恩委員長が核を放棄して経済開発を優先する信号と見ることができるだろうか。
「彼が本当に経済開発を望んでいるのは事実だ。しかし私は他の人の希望とは違い、金正恩委員長が経済建設に努力する必要があるからといって核を放棄するとは思わない。金正恩委員長は『核でなければ経済』という二分法でなく『核と共に経済』を発展させることを望む。それが並進だ。先月の党政治局会議でもう実験は必要ないと述べたが、核を放棄するという意味ではない。金正恩委員長は核兵器が経済開発を保証すると信じている。核兵器を保有していないとすれば誰も自分たちを助けようとしないだろう」
--元CIAプロファイラーからみて、金正恩委員長は祖父の金日成(キム・イルソン)主席、父の金正日総書記と比べて性格や統治スタイルにどんな違いがあるのか。
「祖父は核兵器を保有できなかったが、リーダーシップで見ると祖父に近い。性格も金正日総書記ははるかに小心で内省的だが、金正恩委員長は自信を持っている。父から非常に進展した核プログラムを受け継いだが、6年半の統治期間での成就は注目を集める。特に徐々に大きなリスクを負って境界を広めていった。昨年の大陸間弾道ミサイルだけでなく、潜水艦発射など多様な種類のミサイル試験をしただけでなく、空港でVX神経ガスで異母兄を暗殺した。米ソニー映画会社を相手にサイバー攻撃までするなど新しい分野の挑発もためらわない冒険家だ。新世代で技術に優れているだけでなく、ミサイル試験現場の写真にも登場し、核ミサイル所有権も強調する。自分たちの方法の首脳外交にも自信を持つことになった。一言で父よりも度量が大きく、速やかに行動し、有能だ。公式に夫人を公開しない父とは違い、李雪主(イ・ソルジュ)夫人を公開して首脳会談を支援させ、自分を正常な人物として映るようにした」
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