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スエズ運河とパナマ運河の混乱で…韓国海運会社の1-3月期売り上げ増加

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

HMMが韓国で初めて船舶用バイオ燃料で試験運航をしている。HMMのアルヘシラス号の姿。[写真 HMM]

世界の各地で地政学的リスクが続いており、海運業界が1-3月期に特需を享受した。スエズ運河とパナマ運河の2大運河がフーシ派の攻撃と水不足で通行に制限があり、海上運賃が上がったためだ。

韓国海運最大手のHMMは14日、1-3月期に売り上げ2兆3299億ウォン(2655億円)、営業利益4070億ウォンを記録したと明らかにした。前年同期比で売り上げは12%、営業利益は33%増加した。HMMは16四半期連続での黒字達成に成功した。一方、13日に業績を発表したパンオーシャンは1-3月期に営業利益が982億ウォンを記録し前年同期比12.8%減少したと公示した。売り上げは9755億ウォンで前年同期と比較して2.1%減った。パンオーシャンは新型コロナウイルスの流行を受けた海運好況効果が昨年上半期まで続いたために、今年1-3月期は業績が下落したと説明した。

◇2大運河の利用制限で運賃上昇


海運業界は1-3月期を海運業のオフシーズンに分類する。クリスマスなど年末の繁忙期が過ぎたことで物流量が減るためだ。1-3月期の海運業界の業績上昇には非正常的に急騰した海運運賃の影響が大きかった。スエズ運河とパナマ運河の2大運河がいずれも航行に制限が生じているためだ。スエズ運河がある紅海では昨年末からイエメンのフーシ派がタンカーとコンテナ船を無差別に攻撃し物流大乱につながった。現在世界の海運会社はスエズ運河の代わりにアフリカ最南端の喜望峰に迂回している。パナマ運河もやはり記録的な水不足により1日の船舶通過量がこれまでの36隻から60%の22隻程度に減っており、米国に向かう運賃が急騰した。上海コンテナ運賃指数(SCFI)は昨年1-3月期に950~1050だったが、今年1-3月期には最大2305を記録し2倍以上に上がった。ここに最近イスラエルとイランが再び衝突しSCFIの上昇が続いている。

◇競争力強化で変動性に備え

韓国の海運業界は急変する海運運賃市況に備えるため事業多角化を準備している。HMMは超大型船を投じることでスケールメリットを出し収益性を高めるという計画だ。2021年に発注した1万3000TEU級超大型コンテナ船12隻が今年1月か相次いで引き渡されており、今年末までに米州路線に投入する予定だ。長距離路線に親環境高効率超大型船を投じる場合、燃料費節約効果が大きい。パンオーシャンはばら積み船の船隊拡張などを通じて4-6月期からは本格的な業績改善に出ることにした。

HMM関係者は「米国経済回復、中国発の電子商取引量増加、インフレ緩和など消費需要が安定傾向を見せ主要経済指標は良好だが、地政学的リスクによって市場の状況が急変する可能性がある。紅海のフーシ派の攻撃が長期化し喜望峰への迂回が続き、これに伴いスケジュール遅延と運送時間増加など供給網の不安定で運賃の変動性が大きい」と話した。



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