中国経済がまた注目されている。今年１－３月期の経済成長率が予想を上回ったのに続き、４月には輸出が大きく増え、最近は株価が上がる反転状況が表れている。経済は生き物といわれるように、沈滞するかと思われた中国経済が高い失業率と不動産沈滞を踏んで活力を帯びている。

中国の今年１－３月期の国内総生産（ＧＤＰ）は前年同期比５．３％増の２９兆６２９９億元（約６３７兆円、国家統計局）と、ロイター通信の予想（４．６％）を大きく上回った。中国の今年の成長率目標値５．０％を達成するのではという観測も出ている。

中国経済が活力を取り戻すという見方を後押しする統計がまた一つ出てきた。中国海関総署（関税庁）によると、中国の４月の輸出額は２兆８００億元で前年同月比５．１％増、輸入額は１兆５６００億元で同比１２．２％増となった。輸出だけでなく輸入も増加した。輸出はロイター（１．５％増）が集合した予想値を大きく上回った。中国と香港では株価も回復している。


韓国には諸刃の剣だ。中国経済が活気づけば韓中両国企業のグローバル市場での競争も激しくなる。すでにサムスン電子のスマートフォンと現代車は中国で存在感が大きく弱まった。半導体も米国の強い牽制にもかかわらず中国は独自の生産能力を高めている。ただ、中国経済が活気づけば中国の韓国産中間財輸入は増える。韓国の輸出にプラス要因となる。中国経済が回復しても韓国の海外市場多角化と超格差確保戦略は変わらず必要だ。

キム・ドンホ／経済エディター