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韓国、「医療空白」もうすぐ1カ月…「ビッグ5」病院3カ所の教授も辞職へ

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
来週、韓国の「医療空白」が1カ月を迎える。「医学部定員2000人増員」に反発した研修医(レジデント・インターン)が本格的に集団辞職したのは先月20日。そして1カ月後、医学部教授らが研修医の辞職行列に参加する可能性が高まった。重症患者は「どこで治療を受ければよいのか」とし、中小病院を調べている。政府と医療界が激しく対立する現在、一日一日が医療空白の分岐点となっている。

18日は医学部教授が退職届の提出を予告した日だ。ソウル大・カトリック大・蔚山(ウルサン)大は「自発的辞職」決議を終えた。「ビッグ5」病院を修練病院とする3カ所だ。「ビッグ5」修練病院のうち延世大と成均館大の医学部教授も関連の議論を進めている。

教授辞職の動きに患者の不安感は深まっている。がん患者のオンラインコミュニティーでは、主治医の辞職を心配しながら手術や抗がん治療などが延期になるのではという不安の声が続いている。


盆唐(ブンダン)ソウル大病院で大腸がん手術を控えた夫をいる保護者は「先月29日に手術を予約していたが、今月に延期され、また6月30日に延期された」とし「病院の教授も退職届を出すのかと尋ねたが、決まっていないという返答だった。涙が出て、言葉が出ない」と語った。

来月3日に手術を控えた食道がん患者のチョンさん(67)も「飲み込みの障害があり手術を受けなければ食べることができない」とし「全国的にこの手術をするところが多くないため、日程が延期になれば海外で手術を受けなければいけないが、どうすればよいのか分からない」と話した。

しかし現場では教授が退職届を提出しても研修医のように病院を離れることはないとみている。ある「ビッグ5」病院関係者は「すでに手術と外来を半分ほど減らした状態であり(現在の診療は)維持されるはず」とし「今すぐ診療を手放すということではないはず」と述べた。別の「ビッグ5」関係者も「来週予定された外来は正常に進めると患者に案内している」と伝えた。これに先立ちソウル大医学部教授協議会非常対策委員会側も「退職届を出しても受理されるまで患者の診療を続ける」と明らかにした。パン・ジェスン・ソウル大医学部教授協非常対策委員長は「2000年の医薬分業当時のように医療診療団を構成して診療を継続するか、ボランティア形態でするか、18日にまた総会を開いて意見を聞く」と説明した。

退職届提出をめぐっては教授の間で隔たりがあり、どれだけ医療現場に支障が生じるかも未知数だ。「ビッグ5」のある教授は「辞職は答えではなく、誤ったシグナルを与えるだけ」とし「政府が意思疎通を望まない状態で辞職は学校や病院に対する背信の意味しかない」と述べた。

医学部教授が辞職をする理由は、弟子の研修医を守らなければいけないからだ。辞職の意思を伝えた研修医は今でも研修医だ。各病院は退職届を受理せず身分を維持している。研修医は職場を離れて1カ月近く過ぎたため、研修医をやめて別の仕事をすると主張している。これは民法第660条を根拠としている。

民法第660条には「雇用人と被雇用人の間に勤務期間に関する約定を別途にしない場合、被雇用人は契約解除を通告でき、1カ月が経過すれば解除の効力が生じる」と規定している。ソウル市医師会のホームページの求人・求職掲示板には求職申請をする研修医の書き込みもみられる。しかし政府は民法第660条は「雇用期間の約定がない」勤労者に該当するもので、修練期間が定められた研修医は例外事項だと強調した。保健福祉部が15日、退職届を出した10人以内の研修医が別の医療機関に登録されたとして「処罰対象になる」と警告したのはこのためだ。

法曹界の解釈は政府と異なる。労働法専門のローファームの弁護士は「民法第661条は『雇用期間の約定がある場合にもやむを得ない理由ある場合には各当事者は契約を解除することができる』と規定している」とし「やむを得ない理由が認められる場合は30日を待つ必要はなくすぐに解除の効力が発生する」と述べた。

医学部教授の動きに関連し、全炳王(チョン・ビョンワン)中央災難安全対策本部第1統制官(福祉部保健医療政策室長)はこの日、「診療を拒否した研修医を患者のもとに速やかに戻らせるのが教授の役割」とし「集団辞職で患者の生命、健康を危険にすることを国民は納得しない」と主張した。

政府はすでに多くのカードを出した状態だ。非常診療体系を最大限維持していく方針が明確だ。中央災難安全対策本部の関係者は「退職届の提出まではあるかもしれないが、実際に診療から抜けることは仮定していない。複数の学会レベルで診療は続けると明らかにしていて、すぐに支障が出る状況ではない」と話した。しかし「実際に離脱がある場合、さらに非常状況に向かうため、開院病院や総合病院で人材を追加で採用したり、医療の利用調整をさらに強めるなど可能なことをすべて検討する」と述べた。



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